吹雪の納山祭

 2014年の納山祭は、寒波到来で、吹雪の中の開催となりました。
 
 会場となったのは、三之公川の河原で、すぐ隣で、渓遊会も納山祭されていて、二会合同となりりました。
 
 
         焚火は吹雪をもろともせず燃え盛っています!
 
 
         夢水さん、ご友人による地鶏の焼き鳥です♪
 
 
         可愛ゆいゲストさんによるけん玉の実演もありました
 
 
         雪にも風にも負けず、深夜まで呑み明かしました

大阪府民不在 かつ 誰一人わらじ履いてない 沢登り(11/23~24池郷川)

「大阪わらじの会」ってぇとぉ、「大阪の わらじ好きの 集まりなのカイ

と解釈されるむきもあるかもしれません。

それは、あながち間違いとは言えないと思います。

入会して二ヶ月も経たないワタシが公共のInternetを使って こんなこと書くのも なんなんですが
概ね間違いではないだろうと、そう思ってます。

しかし、この度、ワタクシ、「大阪人抜き」かつ「誰一人わらじなんか履いてない」状態で沢登りをしてしまいました。
それでも、登山計画書を会に提出し、下山報告まで会に送りつけてしまった という暴挙…。

会のメーリングリストで お誘いしても何のリアクションも無かったのは、このためだったかと、

「空気が読めない」「空気を読まない」どころか、「空気をワケワカメにする」ような記事も たまには心のオアシスになることも あるのではないでしょうかっ!
長い前置きは さておき、
京都の人と奈良の人と、ワタクシ兵庫県民の3人で
晩秋に沢屋さんが すなる焚き火沢泊といふものを、素人のワタクシもシてみました。
1日目は「大又谷堰堤から横手小屋谷までの杣道」を見つけるのに苦労しました。
この日、学んだことの一つは、「高度計やテープに頼り過ぎず、目に見えてる地形を もっと観察しなせぇ」ってことです。
この一帯では、どうも、植生の調査が行われてるようで、色とりどりのテープが百花繚乱の如く打ち付けられております。それらに惑わされない強い克己心が必要と思われます。

他、1日目に気付いたこととして、忍耐力不足 という課題が上がって参りました。
「焚き火が苦手」という京都のかたに、「ほな、今日はオヌシが火を点けよ♪鍛錬なり♪」と、完全な上から目線で
指図いたしまして、あとは任せて見守るつもりやったんですが、「火が消えたーーー」というセリフに、耐え切れず、あぁせぇこぉせぇと細かく口出ししてしまいました。この時、最年長の奈良の おかたは どっしりと構えておられました。単なる遊び人ではないな、亀の甲より歳の功。。。を思い知らされました。


15時テン場着でしたので、長過ぎる夜を味わい、まぁそれでも光陰矢のごとしで いつの間にやら
朝になったようで、同じく奈良のおかたに「もうすぐ6時やでー」と、5:50に起こされました。いや、起こしていただきました。

2日目も天気はよく、風もなく、日光をポカポカと背に受け、
時にはチンがチンしたりもしましたが
概ね全身乾いた状態で稜線まで辿りつき、
そこからは あっという間に前鬼の林道に出てしまいました。

焚き火やナメに癒されたとは言え、色々と反省点の多い沢登りとなったわけですが、
何より凹んだのは、「掃除機かけずに泊りの沢登りに行きやがってー」という妻からのメールを
帰途で読んだ時でした。

…と、まぁ、最後に沢臭を生活臭で中和させたところで、
参考記録を終えます。


written by 富田林生まれの兵庫県民。

三ノ公川周遊─馬ノ鞍谷からキノコ股谷へ

 いよいよ沢シーズンも終盤が近づき、ここで気楽な焚火山行を企画してみました。
 
 明神谷の馬ノ鞍谷を溯行し、キノコ股谷のヒクタワ谷を下降するという三之公川周遊プラン。キノコ股谷二又付近には素敵なテン場があって、そこで焚火を楽しもうという計画です。この界隈、紅葉も綺麗で、あわよくば・・・・この時期に谷中泊を楽しもうというというにはお勧めの場所です。
 
 今年、私たちの企画に熱心に手を挙げてくれた新人のHさんがこれに参加。Hさんには、初めての谷中泊デビューとなりました。
 
 
 
        二ノ滝にて。
        入谷は林道終点からしました。明神滝を遊歩道を巻き越えると、
        この滝が現れます。私は左岸、コージとHさんは右岸から巻きました。
 
 
              カクシ平谷に掛かる滝。
              間違って入ってしまい、この滝を見て間違いに気付き
              引き返しました。
              でも、見れたのはもうけものですね。
 
 
 
         二条滝。
         イリハシ谷出合の、馬ノ鞍谷に掛かる滝。『秘瀑』の写真が載っていますね。
 
 
 
三段25m大滝。
直登できますが、シャワーになるので、引き換えして左岸を巻きました。
   以前来た時にも、手前の倒木はあった記憶があります。
 
 
馬ノ鞍谷右又12m滝。
左岸から巻きました。
 
 
源流連滝帯。
谷型が消えると、自然に台高主稜に導かれ綺麗な詰めです。
 
 
 
地池越から台高主稜を離れ、谷を下降しました。
最初は擂鉢状にナメが続き、谷床に降りるところがちょっと気を遣いました。
二又で幕営する予定でしたが、ヒクタワ谷出合付近にも素敵なテン場があって、
ここで焚火を楽しむことにしました。
 
 
ヒクタワ谷25m滝。
この滝を左岸から巻き降りると二又です。
キノコ股谷にはこの先にちょっとしたゴルジュがありますが、
巻道が整備?されているので下るのは容易です。
 
 
 テン場から林道終点までは二時間程度で到着。
この日は天皇皇后両陛下が川上村に来られ、帰る途中でお目にかかるという幸運にも恵まれました。
          
 
 

2014年11月2日 由良川大蓬谷遡行小野子西谷下降

・一緒に行った人

 60代 芦屋在住♀、50代 西宮南部在住♂、40代 西宮北部在住♂
・コースタイム
 6:40芦生山の家駐車場発→トロッコ道→7:30小蓬谷出合→由良川本流遡行→7:50大蓬谷出合→10:15枝尾根→10:40林道→10:43小野子西谷下降開始→12:00~12:30昼飯休憩→13:10小野子谷出合→13:30芦生山の家駐車場着

・メモ

トロッコ道を歩く。この道で蛍光灯が点いてるのは初体験。














芦生自然学校ってのが出来てて、子供が一杯いた。



トロッコ道から小蓬谷出合に降りるところ。黄色の葉っぱがキレイ。



大蓬谷出合。小さい入口。この先はどうなってんのかな?


こんな感じの滝がどんどん出てくる。






巻くのは嫌らしいところが多いので、基本 直登で。




最後の一手に迷っております。が、無事、直登できました♪

ここは結構 立ってたな。



ひたすら地形図の901m地点を目指して直線的に谷を詰めとったけど、あと30mってところで登りづらくなってきて左岸側の枝尾根に出る。


901m地点には こんな倒れた木があった。


901m地点の北西にある まったりしたピークを越えた後、北に降りていく。




内杉谷に続く林道に出る。


林道から小野子西谷源頭に降り、倒木を掻き分け下っていくと、谷が開けて、こんな感じになってくる。いわゆる一つの芦生の風景。


谷が南向きになるあたりにて、はい、ポーズ♪

11月といえば

 やっぱり釜で天然水風呂♪

なめたけ?

お昼ごはんを食べて


紅葉狩りして帰りました。

河鹿荘で温泉はいって、牛乳ソフト喰って、帰りました。17時15分自宅着。
同行の お二人様、有難うございました。

written by わらじ会員歴1ヶ月43歳♂(名塩在住)

2014年11月3日 朝関西発日帰りの霧島の沢登り

車を降りて身支度中は寒さを感じ、雨合羽を着込んだが、
足を川に浸けてみると…、ぬ、ぬるい♪
初めて見る小豆色の岩が出迎えてくれる。
温水のおかげで、11月でも天然ウォータースライダーを楽しんだり、泳いで滝に取りついたり余裕で出来る。
迫力ある30m滝は右岸側から5分で巻く。
林道の橋をくぐると、モクモクと上がる噴気が見え、水温が熱くなってくる。
ボコボコと湯が噴出しているところもある。
若者の先客が数人いたが、じきに去っていった。
ちょうどいい湯温のところを探し、身体を横たえる。
It's a real 露天風呂
川全体が ぬくいなんて、こんなとこがあるなんて
同行のMTBさんは「癒し渓というより悦楽渓だ
」と言う。
こんなに長湯したのは初めてかな。1時間ちょい野湯を愉しんだ後、数分で左岸側林道に出て車に戻る。
風で吹かれて せっかく ぬくもってたがヒエヒエになった。着替えを持ってきたら良かったな。
林道歩きは1時間弱。随分早く車に戻ってしもた。
冷えた身体を新湯温泉でヌクめなおして、さつま揚げと薩摩地鶏を食ってから
空港
に行った。
nekoyanさん、MTBさん、色々有難うございました。
天候不順のため屋久島をヤメにしたが、LCCのPeach Aviationの切符が払戻不可のため
「鹿児島 沢登り」でググってヒットしたココに行ってみた。
が、行ってみると
「飛行機代のもととれたな♪ 屋久島行かんで良かったな♪」という
大満足の日帰り旅になった。
・コースタイム
自宅5:00→関空7:15→8:20鹿児島空港→10:00入渓→14:30駐車地に戻る→新湯温泉
→さつま揚げ→鹿児島地鶏→19:00鹿児島空港20:30→21:40関空→23:15自宅
・その他
堰堤は のべ…6個以上あったので、「堰堤があると興冷め」などと のたまうアンチ人工物派にはオススメしない。
written by わらじ会員歴1ヶ月43歳♂(名塩在住)

奥高野 神納川三田谷上西谷

 沢シーズン最後の連休である、文化の日の三連休。
天気は雨で、滝登りは却下。最終日は回復してくれそうなので、紅葉狩りに、奥高野の谷に行ってみることにしました。
 
 場所は、神納川の三田谷。私は溯行10号の古い記録で知ったのですが、今はガイドブックにも紹介されているようで、溯行者のみならず釣り人も多く入谷されているようです。それど、下山に利用した伯母子岳登山道は、あの人気の熊野古道の一部で、今回、10~20人のパーティ二組とすれ違いました。
 
 
 
         三田谷本谷。
        二時間程度退屈な川原歩きが続くらしいが、屈曲したところで、淵が小滝が掛かり、
        思ったほど退屈しなかった。
 
 
         上西谷に入って、最初の滝らしい滝。
         直登できそうだが、寒いので右岸を巻く。その上でゴルジュとなる。
 
 
               トユ状7m滝。
               これもシャワーすれば登れそうだが、右岸から巻く。
              脆い箇所があったので、ザイルを出した。上西谷で唯一ザイルを使った。
              回収する時に、カラビナを下に落としてしまい、クライムダウンして、
              二度も登るハメになった。
 
 
               トユ状滝上の4m滝上に巻き降りる。
               
 
         ゴルジュを抜けると、美しい連滝帯となる。
         ただ、この連滝帯の先でとある滝をフリーで登ろうとした時に落ちてしまい、
        夫婦グエ谷で痛めていた尾骶骨を更にブツけてしまう。しばらくは、呼吸もできんほど痛かった。。
 
 
               私(シブ)は右側を、コージは左側を直登。
               乗り込むと、お尻が痛む~。
 
 
               8m滝。
               左岸を安易に巻き、ばっちし頭へ。巻きすぎると、あかんかも?
               この先に、二段8mの巻くと面倒臭そうな滝があり、
               下段は直登し、上部は左から小さく巻いたのがあったが写真に撮ってない。
 
 
 
         上流部は小滝が出てくる程度らしい。
         お尻が痛いし、ビショ濡れて寒かったので、途中で尾根に逃げて、登山道へ。
         紅葉が綺麗~~!
 
         下山道は超快適高速道路で、非常に歩き易かった!
 
 
 

たまには海へ

たまには海へ

 

わらじ・あまちゃん3人組

 

週末天気良さそうなので、軽く近郊の沢にでも、と思い、なかっちゃんに連絡すると

 

「シュノーケル行くよ♪」

「もう秋なのに海の中寒くない?」

「今の時期、かえって暖かいよ、それにサンゴ見れるよ」

「行く~!」

ということで、今回はなかっちゃん親子と淡水ではなく、海水に浸ることにする

 

予報以上に良い天気!

ウェットスーツを着て岩棚を歩くと、沢歩きに通じるものを感じる。

早速、浅瀬になまこ発見!この先、色々な生き物が待っていそうで期待が膨らむ。

海に潜ってしばらく泳ぐと待望のサンゴ!棒状のサンゴにテーブル状のサンゴ。その周りを熱帯魚みたいな、いや熱帯魚そのものが泳いでいる。

スイミーみたいな群れもいる。


ウニもいるんだ、東北みたいな北の方じゃなくてもいるんだ~ 気分はちょっとあまちゃん、でも取ったら捕まるのかな?


水族館の野外版って感じで、いくら見ていても飽きない。一時間半くらい楽しんだところで、おなかがへってきたので陸に上がる。

「おのくん、クマノミ見た?」

「こんなの?」

デジカメで撮った魚たちを見せるが違うみたい

イソギンチャクと一緒にいるということで、軽食を摂った後、クマノミを探すと、「いた~!」

まさに、イソギンチャクと共生している感じで、ずっと周りを泳いでいる。さらにウミヘビもいてびっくり。ウミヘビは猛毒と聞いたことがあるが、すぐに岩陰に逃げて写真も撮れず。

 

もう、これ以上すごいのはいないよな、と思ったら、なんとエイが泳いでいる。ゆっくりと沖に泳いで行った。

さて、鮮やかな熱帯魚たちは海のアイドル!って感じだが、会いに行けるアイドルではあっても、触れ合うことはできない。勿論、握手会も無理。

そこで、なまこ君と遊ぶことにする。

なまこ君をつつくと、きゅーっと縮まる。縮んだら固くなるのかな?とつかんでみたけど、むにゅっとしたままだった。

そのまま、岩の上に置いてみると、なんと!、白いのを出した!!!なんか凄い~

十分楽しんだ後、海に戻してやった。

 

さて、遊び疲れて帰ろうとすると、ナマコ姫さまが現れる。

「今日は弟たちと遊んでくれてありがとうございます。本来なら、金なら一枚、銀なら5枚、と交換することになってる「なまこの缶詰」をお礼に差し上げます」

過去缶なのか未来缶なのか分からないが、怖くて開けられずにいる。

 

【投稿者: 禰庵(ねあん)】


(注:この作品は一部フィクションです。この手記を読まれて、海岸へ行き、玉手箱の受け取り・開封が行われても、その結果については一切の責任を負いかねます)

告知・岳人11号

 
 
 昨日(10月15日)に発売された『岳人』11号ですが、「岳人掲示板」の欄に、当会員による「黒部・祖母谷(清水谷)」の簡単なレポートが掲載されています。
 
 また、報告遅れましたが、先月の『岳人』10月号には「ショート・リポート」に摺子谷本谷大滝の記録が載っています。通常は左岸を登られてた摺子谷本谷大滝ですが、右岸を登攀というに相応しい内容で登られた(ブッシュに逃げず極力水流際を攻めた)のは最初だと思われます。
 
 興味のある方は、是非、手に取って読んでみて下さい。
 
 

台高 蓮川千石谷~赤滝谷溯行

                赤滝30m。谷の名の言われでもある。
                チャレンジしなかったが、直登可能かもしれない。
 
 
 
 10月の三連休。今年最後の黒部行きのチャンスだったが、台風接近の為断念。紀伊半島でも、比較的影響が受けにくそうな台高北部にある蓮川の千石谷赤滝谷に谷中一泊で行くことにしました。
 
 
【日程】  2014年10月11~12日 谷中一泊
【場所】  台高 蓮川・千石谷赤滝谷
【メンバー】  シブ&コージ
【地形図】  「七日市」「大豆生」
【天候】  曇り(11日)、 曇り。稜線は強風とガス(12日)
 
 軽自動車では不安だったが、ヌタハラ谷に掛かる橋まで乗り入れることができた。少しばかり歩くと奥ノ平出合に到着し、そこから斜面を下って、堰堤を越えたところで入谷。
 
 しばらくは退屈な河原とゴーロが続くが、次第に巨岩が谷を埋めるようになってきて、その合間を縫って進む。大岩を抉って流れる面白い滝あって、思わず足を止める。今まで色んな滝を見てきたが、こんな滝は初めてだ。二段8m滝は右側を荷揚げして越える。二条の岩間滝10mは荷揚げし、真ん中にあるフレーク状の岩の上に乗り、そこからマントリングで突破した。
 
 

 面白い造形をした大岩滝。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

この岩間10m滝は中央の岩(写真には映っていない)からマントリングで越える。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 巨岩帯を抜けると河原となり、左岸に30mほどの滝が掛かるのが見上げられる。井戸谷に掛かる滝だ。傍には家ほどの巨岩が横たわり、マットを持ってきたらボルダリングを楽しめたかもしれない。ボルダリングスポットとしても知られる蓮川最奥部にある千石谷。この谷には他にもボルダー大喜びの大岩が転がっているのだが、如何せん、アプローチに問題がある。
 
 
 堰堤を二つ越えると、右岸から20m、30mの滝が続いて姿を見せて河原歩きの退屈さをしのいでくれる。30m滝を見送ると、両岸が迫ってきて、いよいよゴルジュへ突入する。
 
 
 
 
 
 
 
 
 最初の小滝を何気なく通過すると、釜を持った5m滝が現れる。泳いでシャワーなら突破できそうだが、寒いので左岸の岩場から巻くことにした。その上の小滝を越えたところで、谷に復帰する。
 
 5m滝を越えると、右岸から滝を掛ける枝沢が入るが、この沢を下山時に下ることになるとは、その時は二人とも想像だにしなかった。
 
 再び、両岸にが立ってきて、谷は厳しい表情を見せ始めたかと思うと、ふと前方に大きな滝が掛かるのが見える。二段40mあるニスケ(二助)滝の登場だ。
 
 
 
         二段40mのニスケ滝。上段部が微かに写っている。
 
 
 
ニスケ滝上段滝の頭にて。


 益田さんと岩野さんらによるわらじの古い記録では、「落口よりすぐ左側の草付からブッシュを漕ぐと、下段の滝の頭で」とあるが、漕げるようなブッシュは見当らない。
 
 しかし、そこをわざわざ登らなくても、左岸のリッジを登り、途中でバンドを辿れば下段滝の頭に出られることが分かった。それに下段滝の頭に立っても、上段滝も直登できないので、そのまま一気にリッジを登って上段滝の頭まで巻くことにした。
 
 
 ニスケ滝上も依然としてゴルジュ内だが、CS滝がある位で、一旦、壁が途切れる。しかし、前方には大きな滝が掛かるのが眺められ、近づくにつれて、左岸の壁が威圧的に張り出してくる。五段ノ滝、ここ千石谷の最大の核心部にいよいよ突入だ。
 
 
              五段ノ滝。
 
 
 
 爆風に圧せされながら、滝下に近寄ってみるが、やはり直登など許してくれるタイプの滝ではない。さて、巻くとすればだが、左岸を巻いてしまうと壁が屏風状に張り巡っていて、最下段滝の頭に立つどころか、林道まで追い上げられてしまうのがオチだろう。先人が登ったという、「落口の右下部より、悪い草付に取り付」くなどというルートは、あり得なかった。

 
 とすると、右岸となるのだが、ルンゼの直登はボルトを打たない限り不可能に見える。しかし、右岸側は樹林が所々あり、それを上手いこと拾っていけば何とかトラバースできそうだ。ただ、ルンゼに出る数メートルがどうだか、下から見ていては分からなかった。兎に角、右岸からしか、最下段滝の頭に立つ術はなさそうで、右岸から攻めることにした。
 
 
                                ルンゼからトラバースしてきたバンドを振り返る。

  まず少し戻った右岸のガレ場を登り、頃合いを見て滝方面へトラバースを開始する。
 
 尾根状を越え、斜面を下降気味にトラバースし切ったところで、行く手を塞がれる。足元はスパっと切れ落ちていて、これ以上下ることはできない。かと言って上部は被った岩場となっている。張り出した岩場をブッシュを頼りにトラバースしていくしか方法はなく、ここで初めてザイルを出し、コージのリードで、この岩場をトラバースすることにした。
 
 いつもになく、ザイルの伸びるスピードが遅い。なかなか容易でなさそうだ。しかし、じわじわだが、確実にザイルは伸びていき、「カンカンカン」とハーケンを打つ音がするな、と思っていると、突然、解除のコールが響き渡った。兎に角、安全圏には出たようだ。
 
 
 
五段ノ滝最下段滝の頭にて。見える滝は二段目。
 期待か不安か分からぬ胸の高まりを感じながらフォローするが、泥の乗った、今にも崩れそうなバンドを上に下にと繋いで、親指ほどのブッシュを手掛かりに前進していくと、コージがルンゼに立っている姿が見え、思わず笑みが零れた。よし、ラインは繋がった!バンドから微妙なバランスでルンゼに移った。
 
 ルンゼからは樹林の生える斜面を下って、容易に五段ノ滝最下段の頭に立つことができる。それにしても針に糸を通すような絶妙なルートファイディング!これぞ、沢登りの醍醐味と言える高巻きだった。
 
 
 
 
         五段ノ滝、二段目頭から見下ろして。
 
 
                                                                                         五段ノ滝三段目と続く滝。

 二段目滝の頭へそのまま巻いてしまえるのだが、登れそうなので最下段滝の頭に敢えて降りる。

 
 コージは背負ったまま登れたが、私はザックを荷揚げしてもらって、二段目滝をフリーで直登。後は、三段目は斜滝4m、四段目は2m、五段目は3mというふうに続くが、どうというほどのものでない。
 
 五段ノ滝上には更に滝が続き、どこで切るかで五段か六段かということになるのだろうが、3m滝の後、上部が三条となった5m滝を右手から越えると、ゴルジュをようやく抜け出した。
 小滝を越えると、喜平小屋谷と赤滝谷を分ける二又だった。
 
 
 
 
 
 
CS8mは安易に右岸巻き。

 二又でお昼休みをした後、赤滝谷に入る。
 
 淵を持った小滝を越えると、二段6m滝が現れ、左手から巻き越える。淵を持った上部がCSとなったトユ状8mはシャワーすれば登れそうだったが、寒いので安易に右岸から巻くことにした。
 
 右岸から枝沢が入ると、二条5m滝の先に、赤滝の端正な佇まいが望めた。赤滝は、落ち口から右斜めに一直線に流れ落ちた後、フレア・スカートのように水流を広げていた。
 
 左岸の壁が立っていて、「どう見ても右岸巻きだな」と思いながら近づいてみると、水流左手を直登できそうだ。しかし、シャワーになりそうだし、ザックが重いのでパス。
 
 
 
 
                              赤滝の巻きにて。
 さて、左岸を窺うと、壁が切れているのが見え、右岸より小さく巻けそうだ。ただ、スラブ状となった滝の下部から斜面に出る所が悪く、ザイルを出して、私のリードで登ることにした。
 
 スラブからハーケンを決めて、思い切って乗り越すと、後は簡単な斜面の登りとなる。ザイルは要らなかったが、次はコージがリードを引き継ぎ、バンドをトラバースして、赤滝の頭へとばっちり登り出た。
 
 
 赤滝の上は両岸なだらかな斜面となり、釜跡の石積みや道型が見られるようになる。左岸から枝沢が入った先で、いい砂地を見付けたので、そこを整地して、テントを張ることにした。楽しみにしていた焚火だが、前日雨が降ったのか集める薪はどれも濡れていて、諦めることにした。ワインを1ボトル担いできて、メニューはパスタにカマンベールチーズに、生ハムのイタリアン。メインは舞茸のハンバーグ。久しぶりに谷の中でお腹一杯になるまで食べた。
 
 
多段20m滝

 翌朝は4時半に起きてラーメンを食べるが、暗かったので6時になるまでテントの中にいた。 
 
 左岸にガレを見送ると、すぐに右岸から枝沢が入る。谷間は堆積した岩で、埋もれている。その先で、二又となり右岸から大枝沢が入ると、小滝がちらほら現れかと思うと、多段20m滝が現れる。両岸があって、高巻くとなると面倒だと思いながら近づいてみると、滝は段々となっていて、滝の下部を直登した後、左岸の尾根に逃れて、頭に出ることができた。その上はナメ滝が続いていて、源流らしい風景となる。
 
 右岸に大ルーフとなった庇を張り出した岩小屋のある10m滝を直登すると最後の二又となる。左の沢をとって進むが、水がなくなったところで右手の尾根に逃れる。30分ほどの登りで台高主稜に登り出ることができた。
 
 
 
 
                             最後の滝らしい滝10m。左手に岩小屋が。 
 稜線は台風の影響か、風がきつく吹いていた。ガスも掛かっていて、周囲の風景は分からない。テープがあったが、コンパスと地図で確認しながら千石山まで慎重に歩を進めた。
 
 
 千石山からは奥ノ平谷を溯行した時に見付けた下山ルートを使う。その時、喜平小屋谷を下降する予定だったのだが、千石山の三角点から次のピークを踏んだ後、東に派生する尾根入り下降ポイントを探っていたところ、1096m地点を経て千石谷出合に向って伸びる枝尾根上にテープが付けられていて、それを辿ったら容易に下山できたのだった。
 
 しかし、東尾根から出合へ派生する尾根の取り付きのテープを見付けて辿っていたが、伐採跡のある見晴らしのよい尾根上で見失ってしまう。本当は、そこで左に派生する枝尾根に入らなければならなかったのだが、そのままその尾根を下ってしまう。
 
 下って行くとその尾根は次第に傾斜がきつくなり、左手の涸れ沢に逃れることにした。その涸れ沢は緩やかで、そのまま下っていけそうだ。ずんずん下って行くと、いつしか水が出れきて、白い岩肌のナメ滝を掛ける。
 
 しかし、とうとう下れない滝が出てきて、「どうしよかな」と思っていると、右岸に炭焼き釜跡を見付け、その尾根を下ってみると、ニスケ滝手前の千石谷に降りついた。千石谷を少し下った後、枝谷を登って、ようやく林道に出ることができた。
 
 後は林道を歩いて、駐車地まで戻るのみ。下山ルートを外してしまったが、そんなハプニングも楽しめた山行だった。

大峰 北山川・深瀬谷大滝登攀

 
 
 
          深瀬谷大滝。
 
 
 深瀬谷大滝は、実は大昔、2004年の4月に登りに行ったことがあります。
 
 今は見ることができませんが、当時、大滝登攀を志す沢屋にはバイブルとなっていたサイト、“ちゃん太の山遊記”。わらじの大先輩、I崎さんによるものですが、そこに深瀬谷大滝も紹介されていました。
 
 
 深瀬谷大滝はそこに掲載されていた大滝の中では、比較的登り易いものでした。しかし、大滝登攀に初めて挑む私たちには、ルートとして紹介されていた左岸はとても登れる気がせず、右岸側の樹林を追う形で、ほとんど高巻きに近い内容で登ってしまっていたことが、ずっと心残りでした。
 
 
 今回はその心残りの解消と、次週末の予行練習も兼ねて、再び深瀬谷大滝を訪れてみることにしました。
 
 
 
【場所】  大峰 北山川・深瀬谷大滝(大滝登攀)
【日程】  2014年10月4日(土)
【メンバー】  シブ&コージ
【天気】  晴れ後曇り
【地形図】  「釈迦ヶ岳」
 

1ピッチ目。
 
 
 岩溝を登り、一旦、小さなテラスに出た後、草付きの凹角を登って、バンドに出ます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

1ピッチ目(続き)。
 
 
 
 バンドをトラバースし、テラスに立ちますが、ザイルがまだ余っていたので、スラブを左上して、めい一杯ザイルを伸ばした所でピッチを切りました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

2ピッチ目。
 
  水流に向かって更に左上し、カンテ状に張り出した岩のところで、水流に入ります。スラブを登ったところのテラスでピッチを切りました。
 
水量によりますが、ごく易しいピッチです。
 
水流のトラバースは登ってしまってからではなく、早い段階でしてしまった方がいいでしょう。
 
 
 
 
 
 
 
 
3ピッチ目。
 
 
 被ったカンテを思い切って乗り越し、狭いバンドに立ったものの、そこには滑ったスラブが立ちはだかります。
 
 色々探りますが、支点は取れないし、ホールド・スタンスも乏しく、臆病風邪がひくところですが、ムーブを模索し突破しました。(リーチあれば楽勝?)。
 
後は、岩溝状をザイルを伸ばせるところまで登ったところでピッチを切りました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

3ピッチ目終了点から振り返って。
 
 
時折、湖面を走るボートの姿が見えました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
4ピッチ目。
 
 
 残された岩溝状を登り切ると、更に10
mほどの滝があります。巻くこともできるのですが、丹念に水流を攻めて深瀬谷大滝の登攀を締めくくります。
 
 
 下山は右岸の尾根をルーファイして下降します。懸垂下降は要りません。