大峰 白川又川・火吹谷(水晶谷下降)

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【日程】 2011年8月14~15日
【メンバー】 シブ&コージ
【報告者】 シブ
 
 お盆休みは、久しぶりに谷中泊で沢に出掛けたいと思い、まだ行ったことのない白川又川の火吹谷を選ぶことにしました。
 
 白川又川の谷の中でも、上流に位置する火吹谷はアプローチが面倒臭く、白川又川林道がゲートで封鎖させれて以来、更に行きにくい谷になってしましました。林道歩きや大栂山越えでフジノトコから入谷する方法もありますが、下山のことも考えると,水晶谷下降という手段が一番スマートではないかと思い、それを選ぶことにしました。水晶谷下降は、以前、口剣又谷を溯行した時にもアプローチに選んだことがあります。
 
 前日遅くまで仕事で頑張ってくれたコージに早起きしてもらい、早朝にトンネル西口まで向かいます。コンビニで買ったパンで軽く朝食を取って、6時半に出発。さすがにお盆休み、弥山や八経ヶ岳に登る登山者で駐車場付近は賑わっていました。
 
 汗だくになって奥駈道に出て、理源太子の像の立つ聖宝の宿跡まで歩きます。そこから奥駈道を外れ、南面の緩そうな斜面を下っていくと、小沢に出、さらに小沢を下っていくと、白い岩盤の滝が段々になって流れ落ちる水晶谷へと降り付きました。
 
 水晶谷は白川又川本流の出合に掛かる滝以外は悪場はなく容易に下っていくことができます。出合の滝を左岸から巻いて下ると、本流にいよいよ到着しました。
 
 開けた明るい水晶谷と打って変わって、白川又川本流は、狭まった両岸に壁が立って、薄暗い廊下をなします。薄暗い廊下の先には、日差しを受けて輝くエメラルドグリーンの淵が、真っ直ぐに伸びていました。
 
 最初に出会った滝は、左岸の岩棚を巻きましたが、その他は、大滝を左岸から高巻いた以外は巻かずに淵を泳いだり、へつったりして、下っていくことができました。途中で、奥剣又谷へと向かう京都のパーティとばったり遭遇して、ビックリ。林道を歩いて来られたようです。きっと車をもう一台トンネル西口に回しているのでしょう。軽い挨拶を交わして、そそくさと分かれます。
 
 相次いで現れる淵に、最初は喜んで飛び込んでいましたが、ウエットのチョッキを着ていてもやはり白川又川の水は冷たく、段々と寒くなってきました。しかし、水を避けては容易に通過をさせてはくれません。肌寒さに焚火が恋しくなってくる頃、幕営予定地の火吹谷出合にようやく辿り着きました。
 
 火吹谷出合付近は河原になっていて、ツェルトを張るのに丁度いい台地もあります。薪は思ったほど集まらず、しかも濡れたものばかりでしたが、コージの努力のお陰でささやかな焚火を熾すことができました。泳いで寒くなると思ったので、晩御飯は、韓国ラーメンの出汁で作ったチゲ鍋。白菜やシイタケ、厚揚げやさつま揚げなど具沢山にしました。でも、途中で水と間違って焼酎を足してしまったのは、ちょっと失敗。。19時にはツェルトの中に入ったのですが、夜中に寒くて何度も目を覚ましてしまいました。
 

 翌日は、5時に起床。ジフィーズのご飯とインスタントのお味噌汁で、ごく簡素な朝食です。先が長いので、朝食を食べ終わると、焚火を消して、幕営地を6時半に出発しました。
 
 火吹谷は出合から高くはありませんが、壁の立った廊下が続いています。巻くとなると簡単に済ませそうな感じではありません。寒くはなかったので、最初の滝からジャブジャブと釜に入り込んで直登していきました。
 
 両岸の狭まった行合を過ぎると、比較的立派な滝(右写真)が現れました。ここはザイルを出して右岸から巻くことにします。私からコージへとリードを交代して登り、最後はバンドをトラバースして、ばっちり滝の頭に出ることができました。
 
 この滝を越えて間もなくして、また高巻きしなければならない滝に出会います。今度は、しかし、左岸をザイルなしで簡単に巻いてしまうことができました。枝沢を下ると、再び本谷に戻りました。
 
 谷が右折する所にある二条の滝を越えると、右岸から滝の掛かる枝谷が入ってきます。その上の大岩を超えると、谷の先が開けて、上空から水が降り注いでいるのが目に入りました。周囲には大きなが聳え立っているのが見えて、いよいよこの谷ハイライトの大滝の登場のようです。
 
 
 50mの大滝の前には、幾つかの滝が連滝となって掛かってていますが、前衛となる5mほどの滝の側壁が門扉のように構えていて、幾つ続いているかは下からでは分かりません。ここは、左岸枝沢から取り付いて、壁が切れた所でトラバース、小尾根を跨いた所で谷に戻りました。
 
 両岸に圧倒的なを従えて火吹谷大滝が、聳え立っています。大滝の上には更に滝が続いているのが伺えました。今度も左岸から巻きます。しばらく小尾根を登った後、ルンゼを横断し、再び尾根に取り付いて頃合を見て、谷側へとトラバースしてみますが、まだ壁が立っていて降りられそうにないので、更に尾根を登っていきます。臭いバンドを見付けたので、辿ってみると、左岸に掛かる枝谷へと降りられそうでした。
 
 バンドをトラバースして枝沢に掛かる10m滝の前に立ちます。その滝を直登し、小滝を更に数個登ると、いよいよなるくなったようなので、尾根に上がり、向こう側にあるルンゼを下って本谷に戻
りました。ルンゼの脇には、「ローソク岩」と呼ばれる奇岩が佇んでいるのが見られました。
 
 やっとのことで谷に戻れて、一息つきますが、しかし、谷は廊下帯で、両岸は悪そうな壁が立っています。「こういうところはあまり巻きたくないなぁ・・・」と思いながら歩いていると、深い淵の先に8mの滝が掛かっています。直登は厳しそう・・・しかし、右岸のカンテ状の岩場を登っていけそうで、ほっとしました。
 
 ここはコージのリードで登って行きます。空身で登り、テラスで二人のザックを荷揚げします。コージの登りは慣れた手つきで全く危なげありませんでした。
 
 しかしながら、この次に現れた10mの滝は、そう簡単に行きそうにありません。巻くとなると、右岸からしかなさそうですが、しかし、それも悪そうな斜面を登っていかなければなりません。
 
 ここは私がリードを買って出ました。ルンゼを少し登って、下側にあった脆そうなバンドをトラバースしていきます。ブッシュで支点が取れてほっとしたその時、乗っていた岩屑が崩れて、一瞬、ひゃっとしました。安定したテラスに出た所で、コージとリードを交代。バンドを滝側へとトラバースし、滝の上部に一旦出て、繊細なトラバースで頭に登り出ました。この上にも釜を持ったCSの滝が続いて、ここが以外と渋く、コージのウルトラC的な発想で上手く突破することができました。
 
 二条5m滝を越えると、両岸の壁が消えて、谷は河原となります。しばらく白い岩肌の美しいナメと小滝を掛ける景観が続きました。すぐに一の谷、二の谷を右手に見送った後、しばらく伏流帯が続きました。傾斜の増したゴーロを登って行くと、再び水の流れを取り戻して、二又に到着しました。ゴーロの続く左又が本谷のようですが、滝の掛かる右又(三の谷)を選び、両側の尾根の方が歩き易そうになった所で、沢を離れ、尾根をゼイゼイ言いながら登って行くと、奥駈け道に出ました。
 
そこはトンネル西口からの登山道との出合から1516mピークへと向かったすぐの地点でした。車を停めているトンネル西口までは40分ほど下るだけです。後は、余韻に浸りながら、登山道を下っていきました。
 
 

投稿者: シブ

2003年12月大阪わらじの会入会

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