月刊能郷白山最終号(’20-’21シーズン第17回雪トレ4/11 能郷白山砂利谷)

2002年の夏か秋頃、全く雪が無い時季、温見峠から能郷白山ピークまでハイキングをした、その時に稜線のハイキング道から砂利谷を見て、ここに雪がついていたら気持ち良くスノーボードで遊べるに違いない。そう確信した。

今年は越美山地に足繁く通っていて、能郷白山、そういえば!と思い出したので、今年2月の晴れの日に行ってみた。時間不足で砂利谷には届かなかった。

3月、雪質は微妙かもしれなかったが行ってみた。能郷白山ピークには、そんなに遅くない時間に着いたが、ガスで視界が悪かったので急斜面の砂利谷にドロップするのは諦めた。

で、今回、4月、またもや行ってみた。


少し話を戻す。

俺の場合の「気持ち良くスノーボードで遊ぶ」が どんな感じなのかを言葉で説明する。

俺が、なんで砂利谷に惹かれたか、というと、地形的な要因と、降雪量要因、この2つ。

砂利谷のような地形をシュートと呼ぶ。

斜度が35~40度ぐらい。巨大なハーフパイプのような地形。それが、俺が思う、気持ち良くスノーボードで遊べるシュートである。

シュートで雪が着いてたら、あとは、どうでもいいのか?それは違う。俺が気持ち良く遊べると思える雪質は大きく分けて2種類。

ひとつは、底付きの無い新雪。「底付き」とは、表層の雪が柔らかくても、ターンしたときなどに「ガリッ」と硬い雪の層に板が当たることを指す。

そうなると、気持ちよくターンできないし、ターンでスピードをコントロールしたりもしにくいので、ぶっとばせない。

そうそう、俺の「気持ち良く遊ぶ」は ある程度以上のスピードを出すことも指す。

もう一種類はザラメ雪などと呼ばれる、かき氷状だったりシャーベット状だったりする雪。こうゆう雪は、新雪ではなくても、気持ち良くターンできるし、ある程度スピードも出せる。

あと一つ、砂利谷は北東向きの谷。日本では冬型気圧配置の時に降雪があるので、基本的に稜線の東側のほうが雪着きがいいし、南向きよりは北向きのほうが日持ちがいいので、北東向きが大体いい感じ。

「沢登りの会のホームページで、なんでスノーボードの説明よまなあかんねん、はぁ?」って人も居るかもしれない。そうゆう人は さようなら。

なんで、こんな説明をしたかというと、この4月、既に上記で説明したような「気持ち良くスノーボードで遊べる」状態ではない可能性が高かった、ということを言いたかったから。

春になると、冷え込むとガリガリのアイスバーンになったりするし、気温が上がって、ザラメ雪になったとしても、縦溝ができたり、雪崩のデブリでぼこぼこになってたり、ということは よくある。それに、雪解けで沢割れがある可能性も高い。沢割れというのは、雪面の途中で穴が開いたり、雪が切れてたりして、その下で川が流れてたりする状態。そんなところは俺は ある程度以上のスピードを出して気持ち良くターンをする、なんて芸当は出来ない。ひたすら、沢割れしていないところ、自分が上に乗ったせいで崩れて穴が開いたりし難いであろう箇所を選んで、慎重に降りていく、ということになる。今回、そんな状況になる可能性が高いと予想された。

それでも、かまへん。行ってみて、数ターンでも出来る雪があれば、突っ込んで また登り返したらええわ。そんな気持ちにさせられたのは なんで?

4月になってでも能郷白山の砂利谷に こだわってた理由は皆目見当がつかない。恋してたのかもしれない。


縦溝やデブリでボコボコの砂利谷を滑り、沢割れの穴を避け、デブリを避けて、滑れるだけ滑り、滝を巻き降り、ザックに装着した長い板を引っ掛けながら濃いめの藪漕ぎをし、スノボのソフトブーツでジャブジャブと何度も渡渉しながら谷を下り、ようやく国道まで降りた その時、疲れ切ってヘトヘトだったが、心は澄み渡るような、一点の曇りなし、というのか、そんな感覚になっていた。


今まで想定していたような「気持ち良いスノーボード遊び」の枠組みからは大きく外れ、範囲外、論外もいいところだったが、結果的には「気持ち良くスノーボードで遊べた」。そんな1日になった。

アイキャッチ画像はドロップポイントである能郷白山の山頂直下の砂利谷源頭。

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