新宮川水系ツキ谷千尋滝 大滝登攀 2022.05.04

憧れのシブ&コージに師事するべく大阪わらじの会に入会したのが去年。
有難いことに前回の七種の滝に引き続き、今回も大滝登攀に参加することが出来た。

大滝登攀のシーズンは終わりを迎える時期だが、日ごろのトレーニングの成果を発揮しようと私は意気込んでいた。

ツキ谷千尋滝は初めて目にするが、連日の雨のせいか少し水量は多い様に見受けられた。
滝の下部でルートを打ち合わせ、オブザベするも何処でピッチを切ろうか思案していたが、とりあえず取り付くことにした。

憧れの先輩方の前で不細工な登攀は出来ないとゆうプレッシャーを背負いつつ、じわじわと高度を上げていく。
リソールしたてのミウラーは固く踏み感が甘い。フリクションを感じ難く、踏めてる感は無いがホールドは豊富。
適宜、下からアドバイスが飛ぶ。プロテクション技術が未熟なので、的確な指示は有難かった。

トポにあったテラスでピッチを切ろうかと考えたが、3人留まるにはどうも狭いので、更にロープを伸ばすことにした。
やはり上部に上がった場所に太めの立木があったのでそこでピッチを切って後続を引き上げる。
陽は登り気温が上がってきたが、日陰は寒く飛沫を浴びると身体は冷え続けた。身体を入れ替えるのも面倒なので、コージさんに2ピッチ目をお願いした。さすがの安定感とゆうか足捌きが上手い。

保持力もエグいが、コージさんの登攀力の強さは脚力と足の使い方が上手い故だと感心しながら見ていた。

基礎があってのことだが、上手く弱点を突くライン取りは見事としか言いようがない。

3ピッチ目は水線を攻めるかどうか。

水線に絶妙な弱点はあるものの、水の冷たさと水量を考えると突っ込む気になれない。

少し巻き上がってこのピッチを熟そうとなり、トップはシブさんが行く。シブさんの高巻き技術は素晴らしく、何より記憶力が凄い。
私はオブザベしても出たとこ勝負をしてしまうことが多いが、シブさんは記憶したルートを忠実に辿れる能力に長けている。
シブ&コージが数々の険谷や大滝を突破しているのは、このコンビの総合力とバランスの良さなのだと感じていた。

大テラスにて大休憩を取る。滝の下部には滝見のハイカーが数名集まっていた。天気も良いし物見遊山には最適な日和だ。
この滝登攀のハイライトピッチを私が担当することになった。一番美味しい所を任せてもらえるので気合が入った。
しっかりとルートを見極めてラインを決めたが、実際に取り付くと思ったより悪い。薄被りのバンドからの乗越でのムーブが決まらない。
リップに手を伸ばしホールドを探るが、この滑りと甘いスローパーでマントルを返す気にはなれずにすったもんだしていた。

行きつ戻りつを繰り返し時間だけが過ぎていく。自分の中で決めていることがあった。3手先が読めなくなったら敗退すると。
情けないが戻る意思を伝え、ビレイポイントまでクライムダウン。正直かなり悔しかった。自身の対応力の無さに腹が立ったが、自然を相手にする以上は常に冷静でなければならない。私は深呼吸して平静を保つように心掛けた。

コージさんに代わってもらい、このピッチのリードをお願いしたが、やはり同じ箇所で苦戦しているようだった。
それでもさすが数々の修羅場を越えた経験値の深さ、ラインを変えてハーケンを重ね打ちして足場を作り見事に突破した。

私はラストで回収しながら登り、見せてくれた登攀技術を出来るだけ吸収しようとイメージしながら登っていた。

この滝登攀のもう一つのハイライト、ボルトトラバースを私に残してくれた。本来はボルトにエイダ―を掛けて登攀するピッチ。
私は2人の期待の応えるべくフリーでの突破を試みる。(残置ボルトに支点を取るのでフリークライミングとは言い難いが。)
甘く薄いカチが連続しクロスムーブを多用するトラバース、なるほどフットホールドがかなりシビアだった。
足に重心を掛け続ける必要があったが、段クラスのボルダーから比べると楽なものだった。でも腕はやはりパンプする。

水線の際で少しムーブを迷ったが、ハイステップ気味にヒールフックが効いたので上手く突破出来た。

上部はクラックが多く、カムで支点を取り放題なので一安心出来る。ロープスタックを考え、ブッシュに入った所でピッチを切った。

私の立つ右岸側と落ち口を跨いだ左岸側にも残置のシャックルがあったが、下降用だろうか?

2人を引き上げ、水量が多いので対岸へは渡らずに、このまま右岸を詰め上がり登攀を終了とした。
下降はクライムダウンと懸垂下降を交え、難なく下部へと辿り着くことが出来た。

長く感じた時間も終わってしまえばあっという間に感じる。憧れの先輩方とザイルを繋ぎあえるだけでも贅沢だが、たくさん勉強になったし学びが多い1日だった。色々な技術を見せてくれたシブ&コージに改めて感謝。

ありがとうございました。

 

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4件のコメント

  1. 投稿有難う!
    この滝に挑んだのは、随分大昔、2005年のこと。岩崎さんのちゃん太の山遊記と川崎さんの古い記録を導きにしてでした。私たちにとって、深瀬谷大滝に続いて二本目の大滝登攀。ワンプッシュできず、2度目で完登できました。敗退しても、何度も通い自分たちの力で完登を手に入れることが大事なんだと思います。それと、情報は手に入れ過ぎぬこと。情報は自分の感性を鈍らせます。これからの活躍楽しみにしてます!

    • ほんまに沢山勉強になりました!
      お二人の一つ一つの動きが、自分には無いものばかりで有難かったです。
      今後ともご指導よろしくお願いします^^

  2. レポートありがとう!
    今週末も楽しみ、期待してます!

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