前日に相方よりこの滝を提案してもらい、どこそれ?という感じだったが写真を見ると結構面白そうで即決定
マイナーな滝だと思い込んでいたが、県下八景をはじめ色々と有名だそうで、周りでも結構知っている人が多かった。なぐさたき、と、読むらしい。70m
自分の無知を他人も同じと思うとよくないということですね。写真では階段に見えたのでお気楽だったが、実際は。。。
5/27 KAWAc 会外1 天気 晴れ 水量 普通
駐車場からまずは登山道を行く。名前の付いた滝がいっぱいあるが、ほとんどはただの小滝
八龍滝というのがまだ少し大きめ。登るか少し迷うが、大滝もそんなにかからないと思っていいたので、一応ザイルを出して登ることに
じゃんけんで勝ったので先に行かせてもらう
カムも決まり見た目よりぬめらずサクッと登れる。アップに最適だったかも
意外だったのは残置ハーケンがあったこと。FCC(ふくさきくらいまーずくらぶ。存在しているか不明)が普段練習に登っているのかも!?
残置は大分古かったので、相方が二つ回収
その先ですぐに七種滝。思っていたよりでかい。準備をし、登攀を開始しようとするが、クライミングシューズを車に忘れてきたことが判明
まーけど寝てるように見えるし、何とかなるだろう(ならない)と、そのまま行ってみることに
水量は少ないが、普段からこんなもんらしい。相方が中段テラスまで一気に登る
さすが、すごく良いペースだ。所々に残置あり。敗退用?の古いペツルハンガー×2なんてのもあった
この調子ならやはりすぐ終わりそうだな。時間も余るし予定通り近くの大滝とか見に行こうかな~とか考えながらの2ピッチ目スタート
滝身は立っている+ハングありのため、写真中央の微妙なリッジ沿いに登ることに
右から回り込み、ロストアローを決める。流芯に残置が見えたが、そちらに向かおうとするとかなりぬめぬめ。ライン的にも難しそうに見えたので予定通りリッジへ
上部が意外に悪い&細かい。ちょっと勇気が出ず、靴のせいにしてクライムダウンし代わってもらう
相方がすいすいと登っていき、やはりさすがだ。もう終わるな。とか思っていたら、動きが止まる
流芯から左上に伸びているスラブに乗る手前がさらに悪いらしい。ランニングも全く取れず
苦労してなんとかマイクロナッツを埋めていたが、やはり厳しそう。そんなことをしていると消耗し、一度降りてくることに
とはいえ、外傾スラブなので前述のナッツに体重をかけつつのクライムダウン。後で見るとギリギリ浅い隙間に糞小さいナッツがかろうじて引っ掛かっていた。これに荷重かけるとか怖すぎたことだろう
少し敗退ムードも出てくるが、靴忘れたままじゃ何しに来たかわからないので、泣きの再トライをさせてもらうことに
一度ロアーダウンで降ろしてもらい、車までダッシュで戻り地面にそのまま置かれていた靴を拾い再挑戦。時間がかかり申し訳なかった
先ほどのナッツの上まで行くが、確かに悪い。なんとか片歯だがカムを埋め、ロストアローを砂の詰まったクラックに叩き込む。両方あんまり効いていない気がするが仕方ない
なんとか目指すスラブを覗きこめるくらいまで上がるが、ガバを期待したスラブはぬめぬめでしかも完全フラット。思ったより傾斜もある
指もかからず乗りあがることができない。足もパンプしだし落ちるビジョンが目の前をちらちらしだす
最後のあがきで、左側の壁に見えていた残置ボルトへトラバースを試す。クライムダウンもかなり厳しそうだし、このままここにいても力尽きるしという気分
なんとかボルトに辿りつき、チェックするとかなりしっかりしていたので、一安心。上部にも残置が続いていたので、相方には悪いが人工へ方針転換。自分にはここをフリーは無理だ。。。
しかしアブミが必要と思っていなかったので、お互いが一つずつハーネスに着けていた。ので、再びビレイ点にロアーダウン。途中、念のため下部の残置にもクリップしておく
結構疲れたし、ちょうど良いので交代。アブミなんていつ振りか覚えてないな~とか言いながらもサクサク登っていく
残置ボルト×2の後はハーケンだったが、こいつが死にかけていたようで、自分で軟鉄&ナイフブレードを決めアブミ架け替え
さらにマスターカムの00を決め、その上のクラックにカムを決め乗り移る。と、クラックが崩壊し吹っ飛ぶ!
ヤバいと思うが、00がバチ効きで止まる。前進用で使ったことはあるが、フォールを00で止めたのは初めてだ。さすがのセット技術である
その後、もう一度別のクラックも崩壊し、再度00で止まる。この時のやり取りで00は完全にご臨終。軸が歪みワイヤーが切れかけ。。。まぁ本当によく止まったものだ
そんなこんなの消耗もあり、再度交代することに。下部のランニングを回収し、シュリンゲを補充してから先ほどの地点へ
00アブミに乗りあがり、左側にあった残置ボルトにアブミ。さらに別の00を決め(こいつもバチ効き)次の残置ハーケンへ
指でつまむだけで歪む代物だったが、決まっている方向が真下と良い。静荷重なら何とか耐えれるんじゃね?と乗り込む。曲がるし動くがとりあえずは大丈夫そう
そこから一気に草付きへ乗りあがる。結構余裕がなかったようで、写真でもわかるようにザイルがクロスしてしまった&アブミ回収できなかった
そのまま草付きとのミックスをだましだまし。一度右足の草付きが吹っ飛び奇声をあげるが、たまたま左ひざがグリップして止まった。ヒヤッとする瞬間だった
なんとか立木まで辿りつき、ビレイ解除。ロープ的にはまだ行けそうだったが、気持ちが切れた
相方を迎え入れ、3ピッチ目をお願いする。もうここからは大丈夫でしょーと思い、今回はその予想を裏切らず順調にザイルが伸びる
途中、右の落ち口へトラバースしようとしていたが、謎のコケは生えてるし立ってるしで断念
左側の落ち口へ抜けていった
フォローで登っていくが、なんじゃこりゃ。急激にぬめりだしていてかなり悪い
よくあんなスピードで登っていけるものだ。。。トラバースをたくらんでいたとこも悪すぎ。自分ならこんなん一瞬で断念するポイントである
のそのそと滝上まで辿りつき、がっつり握手。いや~想像を超える悪さだった
しかしかなり面白い滝だった。人工しだして相方には悪いことをしたが、ちょっと自分の実力ではフリー無理です。修行してきます
で、最終ピッチの途中、流芯を見ると残置ハーケンが二つほど見えた。見るからに悪すぎる場所にあり、間隔が遠く人工も無理そう。まさかアイス用?フリーの支点ではないと思うし
と、疑問に思うが、下山後検索して20年ちょっと前に登られたときのものだと判明(少なくともラインはそう)
やはり人工だったが、空いた間隔は何とフッキング。フッキング連発アブミ、フックにかけての最上段、ちょっとカムさらにフリーを交えてのとんでもないものだった
さらにソロ、雹が降る中、大増水の流芯を。。。いやー世の中には本当にぶっ飛んだ人がいるものです。全体的に信じられない。あのラインは第二登出てないのではないだろうか。もし再登している記録があれば教えてください
さて、もう帰っても良いのだが、頂上につなぎ岩という名所があり、そこのチムニーがなかなかおもしろそうだというので、目指すことに
登山道を進むと、ありました。確かに人ひとりがやっとのチムニーが15m続いている。これは凄い!よくこんなところを見つけてくるものだと感心する
懸垂で降り、割れ目に突入し登ってみることに。もちろん(?)トップはお任せ
ビレイ点。最下部が一番狭い。結構サイズギリギリ。もう少しで人間ちょっくとして残置されるところだった
このチムニー、カムも随所に決まるし、非常に快適で楽しい
途中に謎の動物?鳥?の巣なんかもあり。近くまで来たら一度登ってみると楽しいと思う
しかし上から見るとちょっと間抜けかも。観光客もガンガン通るので、人気ものになれるかも!?
滝を登っている最中も、滝見台にトータル20人くらいは来ていたように思える
上に抜けると後は下山するだけ。途中にある滝見台からは七種滝の全景が見え非常に素晴らしい
やはり大滝を登った後はこうじゃないと。
かなり面白い滝だったので、もっと登られても良いんじゃないかと思った
近所に他にもいくつか面白そうな滝があると教えてもらったので、またこないといけないだろう
今回印象に残った発言
「全盛期なら完全ランナウトで突っ込んでたんだけどなー」
さすがクライマーは違う。せめてついていけるように頑張らなくては
実は実家は兵庫なんですよ。。。
機会あれば、是非、一本でも。
地元民でしたか^^;
あのあたりでは、わらじになじみが深いのは三滝渓谷でしょうか
滝の大物は天滝というのもあるらしいです
天滝は実は以前から目を付けていて、昨年、八木川ついでに見に行きました。
後で調べたら、すでにN瀬さんらが登っていました。
実物みたら、それほど魅力的でなかったし、観光客の視線が気になりそう。
通報とかされたら、嫌だな。
天滝も既にみられてましたか!
一度千葉渓谷とかのついでに見に行こうとは思っています。
七種滝も視線は大分ありましたね~
まんまさんが今年滝登ってて通報されたらしいですね。そんな経験はないままでありたいです
七種滝?
ゴメン!、私も知らなかった。。
この間、母親をハーブガーデンに連れて行って、初めて布引の滝を知ったように
私もあんまり分かってないです。
やはり大阪府民にはなじみが薄いのでしょうね(笑)
兵庫では身近なのかもしれません。
紀伊半島なら滝の名前聞けば、僕でもなんとなくわかるのですが。
ただ、それだけに新鮮で面白いですよ。よかったらぜひ一本行きましょう^^