熊野川・蛇和田の滝登攀

昨年12月、一人で蛇輪の谷を溯行した時に目を付けていた蛇和田の滝。

9月26日(水)に、パートナーと登りに行ってきた。

全4ピッチの登攀を楽しむことができる入門向けの大滝だった。

【日程】2019年9月26日(日)

【場所】南紀 熊野川左岸支谷・蛇輪の谷 蛇和田の滝(20m、30m)

【メンバー】シブ(記)&コージ

 

蛇輪の谷は、あの有名な立間戸谷の、二つ下流に入る熊野川左岸の支谷。

“蛇和田の滝”は、別名、“柱滝”とも呼ばれているようだ。出合に掛かる20mが、知られるが、その上にも30mが掛かる。今回は、その二つを登ってきた。

 

まず、県道からも見えている20m。これが一般的に言われている“蛇和田の滝”だ。

 

取付きは、右側の凹角から。凹角を登って、カンテに出てからどうなることやら・・?

コージがリードでザイルを伸ばす。思ったより早く、コールが響いた。

 

カンテから水流に出て、最後のスラブは、カチに極小スタンス。

クライミングシューズでないと厳しいだろう。

 

 

次に待っているのは、30m。対岸の国道から見ることもできるが、

近くで見た人は少ないだろう。

 

2ピッチ目は、左岸に見える顕著なテラスを目指す。

ここはきっと易しいだろうと私がリードを担当。

バンドをトラバースして行くのだが、バンドとバンドのつなぎ目の

スラブが微妙だった。コージも悪かったと言ってくれた。

 

さて、3ピッチ目は、テラスから最上段下までの10m。

カンテを登るのだが、ここも極少スタンスの岩登りの世界。

 

カンテを登り、小テラスに立つものの、この先が、どうなることやら・・・?

きっと戻ってくるんだろうな、と思っていたら、水線ラインに弱点があったとは。

ネイリングで、見事突破!

 

 

滝身に出て、アブミにこの身を委ねるのは、なかなかスリリング。

ちゃんとハイライトが、用意されていた。

 

 

しかし、最上段のスラブは、逆層で悪相。もし登れたとしても、

支点は取れないのでフリーソロになりそうだ。ここは、左岸から高巻いて、

登攀終了となった。

 

ギアは、クライミングシューズと、カム各種、ハーケン、ロストアローも有効だった。

 

隣りなんで、清水谷・五段ノ滝と合わせて登ったら、きっと楽しめるだろう。

 

 

 

 

 

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2件のコメント

  1. マッチャン

    はじめまして。表題に「えっ」と思い記録拝読しました。熊野詣の際に熊野川左岸の谷には注目していまして、本谷も登ってみたいと思わせる貌をしていました。難易度云々はさておき、素晴らしい記録ですね。過去記録も、残置ハーケンも無かったでしょうか? お伝え願います。

    • >まっちゃんさん、初めまして。

      過去記録の存在は溯行に関しても大滝登攀に関しても知りません。
      でも、対岸の国道でも目を惹く連滝なんで、誰かが絶対行ってるはずです。
      ましてや、辺りは植林が発達してるので、杣人も付近を往来していたでしょう。
      出合の15mですが、残念なことにかなり古いハーケンの残置を一つ見付けました。
      残置する必要など全くない場所なんですが。