イブキ嵓谷

Ynsです。

8月1日~2日でイブキ嵓谷に行ってきました。

メンバー:Yns(単独)

 

イブキ嵓は2006年にも一度遡行しているが、今回は単独でやってみることにした。

湯の又のやや手前の退避スペースに車をデポし、4時半ごろにヘドランを点けて

出発、20分ほどで湯の又に到着し、入渓点に到着したときには明るくなっていた。

アメ止りの淵は躊躇なく左岸巻きし、しばらく行くと最初の難関、桶側の滝に到着。

ハーケンとカムを利用し、可動制限付流動分散でアンカーを構築してからソロイスト

をセットして滝の左側から取付く。腐ったリングボルトが一個あり。ブッシュに入る直前

の泥壁がいやらしく、小さいスタンスを拾ってブッシュに突入する。傾斜が落ちた

ところで立木にアンカーを取り懸垂、ユマールで登り返す。

すぐ上のヒョングリ状の滝は簡単な右岸巻きで通過。その後淡々と遡行していくが、

カラハッソウ谷を右に見送り、少し行くと真っ暗なゴルジュ状となり、くの字状の滝で行き詰る。

ここは左岸のルンゼを登攀し、すぐ反対側を懸垂下降して越える。

その後またしばらく淡々と遡行を続けると、15mほどの滝が出てくる。

これは過去の記憶で、この滝の上にさらに小さな釜をもった3m程度の滝が

控えているのは分かっており、まとめて登攀した。下の15mは簡単だが、

上の釜付き3mは釜の右岸をクラック沿いにトラバースするのが足がつるつるで

いやらしく、カムが大いに役に立つ。

次に出てくる30m滝は脇のルンゼを最後まで詰めるとあっさりと上流に抜けられる。

高巻き後、すぐに水流が無くなり、しばらく水に喘ぎながら遡行していくが、

水が再び出てきたときは視界が急に開けて、そこが黒滝の下だった。

時間はまだ昼前後だったか?と記憶しているが、とにかく時間に余裕があったので

そのまま黒滝の左岸ルンゼの登攀を行うことにする。・・が、この時点で結構消耗していた

し、食べ物も朝から口にしていなかったので、大休止することにした。

ルンゼの登攀は13時位からだったと思うが、全4ピッチのロープソロ登攀で、登り返しがとてもしんどい。

完全垂直でつるつるの壁であればビッグウォールでやるように完全にロープに体重を預けてユマーリングすれば

楽なはずなのだが、中途半端な傾斜で、しかも周囲はエッヂのするどい石がゴロゴロしており、さらに8.2mmロープ1本では

あまり体重を預ける気が起こらず、登り返しはほとんど普通にフォローで登るような感じになったため、後半2ピッチはひどく

消耗した。全ピッチ通じて思い起こしてみると3ピッチ目が核心だったように思う。

ルンゼのてっぺんをひょっこりと抜けるとさらに奥に30m滝があるが、とても高巻く体力はなく、そのまま沢床に下りて幕場を

探すと理想的な平地がありそこで行動を打ち切ることにした。17時半位で、4時間を少し越える登攀時間になってしまった。

茫然としていたり、よろよろしながらツエルトを張ったり、ギアを整理したりしていると暗くなり始めてしまい、薪を集めて焚火を

する余力がなく、最も楽しいひと時を過ごしたかったのだが、この点もったいない沢泊になってしまった。

翌朝は5時半位に出発したと思う。30m大滝を大高巻きし、その後は小うるさいほどに出てくる小滝をこなしていくが、そのうち右岸に

上がって中尾に抜けた。中尾はテープが所々にあるが、はじめのうちは不明瞭なことに加え、思わぬところにテープがあったりして道が分かりにくい。

そのうち明瞭になっていき、気がついたら11時頃に湯の又に到着した。

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8件のコメント

  1. 読み応えありました。ソロイスト活用しまくりですね。おつかれさまでーす。

    記事の最後の冗長な改行コードを削除させていただきました。

    • 名塩村民さんコメント有り難うございます。
      ソロイストは普段、岩場での練習でも使用しているのである程度慣れてますが、推奨されていない8.2mmロープでの使用はさすがに気味のいいものではないです。
      体重かけると一応止まるみたいですが、墜落したときの向き次第ではよけい制動が効かないかと・・

      • ロープに張力かかる時点のデバイスや身体の向き次第で制動かからない、となると怖過ぎますね。

        • そこがソロイストの致命的な弱点ですね。しかし同時にその原理がロープの繰り出しを
          自動(たまに引っかかったりもしますが)で行えるという強みにもなっていて、登る際の
          ストレス軽減になります。一方、ソロエイドはどんな落ち方をしても止まりはしますが、
          ロープを両手で繰り出さなければならずストレスにもなり、逆に墜落の危険を誘発する
          という気もしますので、ソロをする場合、どのデバイスを使うかは使用者の考え方次第
          なのかなと思います。
          ちなみにチェストハーネスは無論使用します。使用しなければ使い物にならないデバイスなので・・

          • お返事あざまーっす。プルージック利用のZ法で小滝を登ったことがある、という程度の人間なので あまり難しいことは分かりませんが、ネットの情報みてると、ソロイストやソロなんとかってゆうデバイス以外でも、皆さま色々自分なりに工夫して単独登攀されてるようですね。

            • そうらしいですね。よく知られているのはルベルソや穴あけ加工したグリグリをチェストハーネスに吊るす方法とか・・
              ルベルソを利用する方法は手軽で良いのですが、使い勝手は自分的にはいまいちでした。グリグリを利用する方法は
              興味あるものの穴あけ加工がきわどく、失敗するのが怖くてまだやれてません・・

  2. 黒滝前まで何も食べてなかったのは、分かります。昨年、
    単独で三ツ嵓谷をリピートした時、悪場を脱するまで何も口に
    入りませんでした(イブキ嵓と三ツ嵓とではグレード違いますが、、)
    初日で黒滝上まで行ってたんですね、早いー!
    単独で左岸ルンゼを登り返す緊張感は想像にあまりあります。
    その分。充実あった山行だったでしょう。

    • シブさんコメント有り難うございます。
      出発が早かったですからね、1日で悪場を抜けてしまえば憂いなく焚火宴会できると考えたのですが、結果的に宴会どころかへばってしまい食事して寝るだけでした・・
      三ツ嵓もそうですが、登攀系の沢の単独はプレッシャーが大きいですね。この手の単独が大体どの位時間かかるか把握できたのは収穫でした。