南紀 和田川 鳴谷


【日程】 2011年5月15日(日帰り)
【メンバー】 シブ&コージ
【報告者】 シブ
 
 熊野古道の一つである小雲取越えのある赤木川流域。その更なる奥地、“奥熊野”と呼ぶにふさわしい和田峡に注ぎ込む渓谷、鳴谷。
 
 獣の声が鳴き止まないほど深山にあったのがその名の由来だったのか、それとも滝の音が鳴り止まないのが、付近の村人からは、あたかも渓が鳴いているように聞こえたのか?
兎に角、想像を掻き立てる名前だった。
 
 出合から入ってすぐに現れる連滝帯。
ここは右岸のバンドに這い上がり、トラバース。取り付くワン・ムーブにパワーと、トラバースにはバランスが要ります。
 
 
 
 

 最初の連滝帯を過ぎると、一段落付いた気分になりますが、直ちに、廊下帯に突入します。淵は浅いので、じゃばじゃばと、渡渉して行きます。
 
 廊下の先で、不意に渓は右に折れ、その先にこの滝が掛かります。ここは、左岸のクラックの入った岩場に取り付いて、チムニーっぽい感んじで登り、滝の頭へと出ます。
 
 この後、谷は河原になり、時々、炭窯跡などが両岸に見られました。
 
 
 しかし、これら先も釜を持った美しい滝が、次から次へと現れて、私たちを全く厭きさせません。
 
 
 
 
 
 
 
 この滝で、一番、美しいと感じた滝。
裾広がりに水流を釜に落とし、眩しい位に輝いていました。
 
 その上で、ちょっとしたゴルジュになりますが、右岸から容易に巻いてしまいました。
ゴルジュを越えると、右岸から大きな枝沢が入ってきました。
 
 

 左の本谷に入ってからも、滝は息つく間もなく現れます。どれも、直登や、トラバースで、簡単に越えれたと思います。
 
 しかし、谷は次第に傾斜を上げて駆け上がって行きます。両側には、威圧的なが聳えるのが見えると、25mのこの滝が現れました。
 
 「どちらから高巻こうか?」。二人の意見は、一致し、左岸から巻くことにしました。
 ルンゼをしばらく登り、頃合を見て滝側へトラバースしてきます。臭いバンドを見付けたので、それを辿って、頭へと伸びる尾根に出ましたが、なかなか微妙な箇所もありました。
 
 後で調べたら、多くの人は右岸を簡単に巻いているようです。
 
 鳴谷大滝まで、あと一歩。
しかし、休憩後、この谷最大の核心と思える2段滝前で、引き返すことにました。前日のジムでの疲労があったので、気楽な所で下山しておこう・・という何とも、フヤケタ結論です。
 
 
 下山は、谷筋沿いにある仕事道を辿ってきました。不明瞭に一瞬なる所もありましたが、大きく外すことなく、無事に出合に降りつくことができました。
 
 
 

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