南紀 大塔山・前ノ川南谷

【日程】 2011年1月3日
【メンバー】 シブ&コージ
【報告者】 シブ
 
 
 1月3日に南紀の大塔山に行ってきました!
コースは、前ノ川南谷を溯行し、南西尾根を下山するというプチ・バリエーション・ルートです。
 
 最近は、スポーツ・クライミングばかりやっていて、そろそろ禁断症状が出てきたのか、新年になった途端、無性に谷歩きに行ってみたくなりました。
 年末・年始の大寒波では、各地で大雪
が降ったようですが、南紀方面では、その影響が少ないと思い、足を伸ばることにしてみました。
 
 
 早朝に大阪を出発し、途中で仮眠を取りながら、前ノ川林道に到着したのは、8過ぎ。
 ゲートが閉まっていて車で入ることができないので、そこに停めて、約1時間ほどの林道歩きを強いられます
 それでも、初めての場所だったので、どれも新鮮で、周りの風景をキョロキョロ眺めながら、ルンルン気分
で歩いて行きました。
 
 林道終点では、南西尾根へと登るものと、前ノ川へと下るものとの二手に踏み跡が分かれています。小尾根上に伸びている踏み跡を下っていくと、前ノ川と左岸枝谷との出合に降り着きました。
 
 しばらく、谷を歩いていくと、釜を持った滝が出現。ここからが、“三階ノ滝”と呼ばれるゴルジュの始まりのようです。滝は登れそうですが、勿論、巻くことにしました
 

 その上は、しばらく平流が続きます。あちこちにテン場にしたいような快適な台地が広がっています。
「ここで、一泊したら、さぞかし気持ちいいだろうなぁ」と言うと、、コージも頷いています。
  沢床には、うっすらと積雪がありますが、溯行には問題ないようです。
 
 しかし、夏場と違って頭を悩ますのは、渡渉です。
 渡渉は、絶対、水には浸かりたくないので、飛び石で越えるのですが、コージは浮石を踏んでしまって、片足をさっそく水の中に入れてしまい
、ショックのようです。
 
 

  左右の枝谷は、氷結しており、幾つも氷滝を掛けていて、まるで氷の城壁の合間を縫って歩いているようです。
 流れのない釜には、薄氷が張っていました。
 
あちこちに、冬のならではの谷の風景が、見られました。
 
 
 
 
 
 
 

 夏場なら、簡単な渡渉や直登でこなせそうな淵や滝を、雪の積もった斜面を高巻いたり、氷の張った岩棚をトラバースしたりと、冬ならではの対処法でこなしていくのが、一味違った冬の谷歩きの醍醐味があります。
 
 800m辺りにある二又で、昼休みを取った後、左手の谷をつめて行くと、登山道のある稜線に出ました。
 
 
 
 
 

看板の下にザックをデポして、そこから大塔山の山頂までピストンしました。以前、奥山谷を溯行した時に、大塔山近くの稜線まで詰めたのですが、その時は面倒臭くて山頂まで詰めませんでした。
 
 下山は南西尾根を林道終点まで辿るというルートを取ったのですが、この南西尾根は、踏み跡があるものの錯綜していたり、尾根が幾つも分岐していて、その度に地形図とコンパスを取り出して、睨めっこしなければなりませんでした。
テープもあるにはあるのですが、かなり疎らで、アテにはできません。
 
 この南西尾根のルートファインディングに予想以上に手間取って、最後の分岐ポイントとなる、林道終点への降り口を探しているとことで、とうとう日が暮れてしまいました。
 ヘッデンを取り出し、ならだらかそうな斜面を見付
け、ブッシュを掻き分け下ること百数十メートル、ようやく林道に出ることができました。
 
 その晩は、駐車地にテントを張って、“辛ラーメン”を使った韓国風鍋料理を作って、宴会。ビールを片手に地形図を眺めながら、その日の山行を振り返るのが、何とも言えない至福の時間です。
 
 翌日は、法師山に登る予定でしたが、ゆっくりしたかったので、百間山に百間谷コースから登ることにしました。
 
 

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