台高 北山川・一ノ谷

 【日程】8月11日(日帰り)
 【メンバー】シブ&コージ
 前日、ジムトレの後、夕立の振りし切る中、その足で台高山系に向けて、車を走らせる。山間部に入るに従って、雨足が強くなり、「通行規制」の表示も目にするようになる。しかし、二人とも、暑い大阪から逃げ出したくてたまらなかったので、そんなことは構わず今夜の小宴場所まで向った。
 
 朝、起きて見ると、雨は降っていないものの、辺り一面ガスっていて、今にも降り出しそうな気配。それを見て、計画していたゴルジュは止めて、気になっていた北山川の一ノ谷に変更することにした。
 朝食後、西原まで車で戻り、国道脇に車を停めて準備を済ませる。目の前の斜面を下って、北山川の本流に降り立つ。すぐ下流には吊り橋が掛かっているのが見えたが、そのまま川を渡って、出合に向う。
 
 
 出合からしばらく、大岩の積み重なったゴーロの乗り越しが続く。増水気味のようで、やや濁った水が大岩の間を迸る。谷間は植林の手が及んでおらず、鬱蒼とした樹木が、野性を感じさせる。

 
 

 谷が左に折れると、この谷で初めて滝らしい滝に会う。腰を折るようにして流れ落ちる、二条の滝。右岸を巻いていると、仕事道に出た。
 
 滝の頭で再び、谷に戻ると、その上にも小滝が連続するが、それらを越してしまうと、河原が少し続く。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

しかし、釜を持った斜滝を皮切りに、再びゴルジュに突入。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 このチムニー滝付近は、側壁も発達してして、なかなか迫力もある。この滝を越えると、壁も切れて簾状の美しい滝が、浅い釜に佇む。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 簾状滝は左側を簡単に登って越えることができた。この上は、平流となり、株ノ谷と一ノ谷との二又となる。
 
 
 左の一ノ谷に這入ると、一遍、谷は狭まり傾斜を強めて駆け上がっていく。ぱっとした滝はないものの、期待が次第に高まる。
 ふと、視界が広がった先に、階段状に滝が滑り落ち、その先に側壁を要した10mほどの直滝が掛かる。その直滝のすぐ上にも更に滝が掛かるのが見えた。
 
  階段状滝を登った後、直滝の直登を右手から伺うが、諦めて一旦、左岸から巻く。その上の滝も序でに巻いてしまおうと思い、高巻きにかかるが、以外に壁が発達していて大きく巻いてしまいそうだったので、バンドを伝い、再び滝身に近づく。
 
すると、滝側の方が以外と行けそうで、最後は滝身を直登して、頭に躍り出ることができた。
 
 
 
 
 しかし、まだこの谷の核心部は続き、その上には20mほどの、この谷最大の滝が待っていた。
 
 
この大滝の上には、一風変わった、洗濯桶のような釜を持った滝が掛かっていた。それを越えると、核心部も終え、植林の広がる、退屈な平流が続いた。そこで溯行を打ち切って、左岸に見えていた仕事道を使って下山した。
 
 『台高山脈の谷 下』の記録を見て、「結構、面白そうだな」と思っていたのだが、30年以上の昔の記録だし、林業の盛んな地域なので、「もしかしたらダメかもしれない」という思いで行ってみた。しかし、予想以上に良い谷で、良い掘り出しモノを見付けたような気分だった。

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