晩秋に差し掛かったが大滝登攀をするべく、愛すべき兄弟(わんこ♂)と三滝渓を目指し鳥取へと向かった。前夜はダニー師匠の屋敷で贅沢すぎるジビエ料理を振舞ってもらい、翌日の登攀がどうでもよくなるような一夜を過ごした。久しぶりに会ったダニー師匠は元気そうで、村興しや猟の話など、興味深い話が盛り沢山で酒が進んでいく。
突然の来訪にもかかわらず、上手い晩飯を沢山用意してくれたダニー師匠。
早朝、ダニー師匠を起こさぬようにコッソリと出発、三滝渓へと車を走らせたが道脇に雪があった。一抹の不安を抱えながら進むと予感は的中、すっかりと雪化粧の山に愕然とする野郎2人。久しぶりのコンビ復活で、私の復帰戦とゆうこともあり、鳥取くんだりまで来たのだから滝まで行こうと行動を開始する。私は沢靴、わんこ♂はアプローチシューズ、早くもツボ足ラッセルに苦悶の表情を浮かべる。足が濡れて霜焼け炸裂だが全然登る気でいた、滝を目にするまでは。。。
「雪積もっとるやないかぃ!!」
「登攀ライン凍っとるやないかぃ!」
突っ込みどころ満載の寸劇で終わった敗退劇。暖かくなってから出直そうと決めたが、とりあえず滝上も調査しておこうと登山道を登り始めたのだが、足の冷たさにブチ切れた私たちは下山を決意したのであった。
半分以上はグリセードで下山し、つま先が死にかけていたので車に戻って暖房をガンガンにして血流を戻す。さて、このまま帰阪するのも癪ではある。どこか登れるところはないかと検索すると、とある海岸近くに塩間の滝とゆうのが出てきた。ここから1時間強で行けるし、せっかくなので登りに行こうと転進を決めた。下界は快晴、さっきまでの雪景色は何だったのか。。。リサーチ力の無さを痛感しつつ車を走らせる。美しい日本海を横目に峠を越えると、恐らくここであろう水線を見つけたので準備する。
しっかし何とまぁマイナーとゆうか、こんな所に100mクラスの段瀑があるとは。。。雪は無かったが海からの風は冷たく、水の冷たさは痛いレベルだった。岩のヌメリも酷く登攀する意欲も激減するが、復帰戦に誘ってくれた兄弟の愛に応えるべく己を奮い立たせる。取りつき始めて秒で萎える。フリクションが悪過ぎる上に冷た過ぎる。基本はガバホールドが多いが、浮いている岩が多くプロテクションも取り難い。水線に入ればラインもあるのだが、冷たさとヌメリとで踏めてる感が無さ過ぎて右岸側へとどうしても逃げてしまう。
結局は少しブッシュに入ってスラブ面に出て、右岸側の立ち木でピッチを切った。2ピッチ目はわんこ♂がリードで登る。奴は足が冷た過ぎてクライミングシューズに履き替えずにアプローチシューズで登ったが、やはり横着はするものではない。ヌメリの酷いスラブ面ですったもんだしていた。
もう既に身も心も芯から冷え切っていて、先は全巻きでも良いんじゃないかと思うくらいにテンションは下がっていた。浅いとはいえ、釜に浸かって取り付くなんて、季節を考えたらどうかしてる。3P目は出来るだけ濡れないように抗いつつステミングで突破。
寒過ぎて頭も回ってなかったのか、足元のドザエモンに気付かずにビレイしていた。。。南無。
恐らく最後のハイライト、私のリードで登攀する。右岸側に逃げれば容易だったが、シャワーとのリクエストを送る愚弟わんこ♂。期待の眼差しに逆らえず、水線に突っ込むが尋常じゃない冷たさに悶絶しまくる。セカンドに嫌がらせの如く、シャワーの中でハーケンとテリアを連打しまくってやった。
そのままトップアウトと思いきや、上部は浮石が積み木状でヤバいことになっていた。落石を起こせば下のビレイヤーに直撃するし、クライムダウンも難しい。渋いトラバースで左岸側によって立ち木で最終ピッチを切った。上部は平凡な流れになっていたので、特に見所も無いしさっさと下山を開始する。取り付いたのが昼過ぎだったので、日没まではギリギリ間に合うかどうかだった。
何とかヘッデンを使わずに下山完了。温泉に浸かり帰阪。寒かったけど、何だかんだと面白い復帰戦だった。
復帰戦、無事に終えて何より。
禊もしっかり終えて下さいね♪
遠くまで乙でした。
めっちゃ酒置いてってくれたんで
痛風への恐怖を肴に毎晩楽しんでます。
来年春にでもまた三滝ついでに岩魚釣りにおいでやす。
わらじの皆さまも是非お越しください。
うなぎ…
うなぎリベンジいきますか。
腰据えて。
西チベうなぎを喰む会