黒部 剣沢(敗退)

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黒部・剣沢。

日本屈指の険谷として知られ、現在でもその完登は限られた者にしか、許されていない。

大阪わらじの会において、池上さんの剱沢単独行に始まり、岩崎さん&朝山さんパーティによる登攀があり、私達にとって憧れの渓谷だった。

わらじ若手ホープのaWc君という心強いメンバーを加えて、チャンスを伺っていた。

日程:10月9~10日。 天気:晴れ。

メンバー:aWc君  with  シブ&コージ。

 

 

9日早朝、扇沢でaWc君と落ち合う。

設定していた日程では、後半で雨に確実に降られそう、別山に転戦しようか、と言ってみるが、コージもaWc君も、剣沢への思いが強くて、兎に角、行ってみようということになる。

見上げる空は、雲一つないが、12日頃から前線が南下し、雨が降る予報だった。

 

黒部ダムから日電歩道を歩く。

丸山東壁や大タテガビンの大岩壁や、鳴沢小沢や新越沢の連滝などの名所を見ながら、十字峡を目指す。

別山谷出合は残雪多く、今年は梯子を登って雪渓上を歩くルートが取られていた。

左又出合まで雪渓が続いているようで、今年はチャンス??

 

 

白竜峡を越えて十字峡へ。休憩後、北尾根に入り剣沢出合に続く急流部を右岸から高巻く。

懸垂下降なしで、上手い事、沢床に降り着くことができた。

 

 

ここから先は、あえて数枚の写真と簡単な説明に留めておく。

剣沢の神聖さを損なわさない為に。

 

懸案の水量だが、場所を選べば何とか渡渉できる位には減水してくれていた。

幾つかの渡渉を経て剣沢平へ。

ビバーク適地だ。

右岸からトサカ沢、ちょっと先で滝見沢が左岸から合わさる。

 

 

 

二人はまだ前進する積りで、ここはaWc君リードで左側を登る。

雪渓を抱える谷の水の冷たさは知ってはいたが、寒さにに弱い私は、

それでも想定以上に冷えて切ってしまい、震えが止まらない。

 

 

 

16時半、撤退を決め、引き返し、剣沢平でタープを張る。

小雨が降り出したが、幸い本降りになることはなかった。

ここで初めて、私がガスストーブを忘れていることが判明する。これには、かなり凹んだ。

薪が濡れていて苦戦したが、二人が頑張って焚火を熾してくれた。

 

 

 

翌朝は、まったり焚火で温もった後、谷を戻ることにする。

今日も晴天だったが、

突っ込んでいればD滝上部に降り立とうと言う時に、雨に降られていたことだろう。

 

敗退に終わってしまったが、大滝へのアプローチが剣沢の核心の一つであり、

条件を読むことができれば、自分たちにもチャンスがあるということが分かった。

次回剣沢に挑む時には、更に強く、そして賢くなって臨みたいと思う。

 

再び、日電歩道を歩いたが、ダムへの道のりが異様に遠く感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

投稿者: シブ

2003年12月大阪わらじの会入会

“黒部 剣沢(敗退)” への 4 件のフィードバック

  1. 薄手のウェットは着てたのですが・・。

    すべては天候次第です。

    1. 黒部・剣沢・この呼び名には、如何表現したらいいのか、特別な吸引力があります。
       僕は、敗退の文言でなく「一歩前進」と言いたい。お疲れさまでした。写真の撮り方にもよると思うが、随分水量は無いように見えますね。兎に角、岩壁登攀に強いシブ&耕司ならI滝に取り付いたら問題なく、後は緑の台地からD滝の右岸に渡れるかがカギです。それと不意の落石に注意することです。
       ところで、剣沢に入ったのは初めてですか、なら見た感想はいかがてした?。完登される事を楽しみに待ちます。幻の大滝。

      1. 池上さん、投稿有難うございます!

        >僕は、敗退の文言でなく「一歩前進」と言いたい。

        そうですね、完登に向けての布石と考えたいです。
        懸案は大滝辿り着くまでの水量だったので、後半の天気の崩れを除けば入谷のタイミングは良かったと思います。柳又谷の敗退も含めて、これまでの黒部の谷の経験が生きたようです。

        >ところで、剣沢に入ったのは初めてですか、なら見た感想はいかがてした?。

        重い水流、険しい懸崖、典型的な黒部の谷だなあと思いました。ああ、黒部だ、と。
        逃げ場のなさが独特の緊張感があり、それが堪らないのでしょう。

  2. 剱沢、残念でしたね。水の冷たさ、想像に余りあります。
    また来年TRYされるのでしょうか?

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