南紀 熊野川・白見谷

【場所】  南紀
【日程】  2012年5月5日(前夜発)
【報告者】  シブ
 
 
 GW後半は大阪からでも遠い南紀方面の沢を計画。昨年襲った台風12号の被害が気になりましたが、実際に二本の谷に足を運んでみて、その被害の甚大さを痛感させられてしまいました。
 
 まず、初日は熊野川に直接注ぎ込む白見谷。出合に掛かる葵ノ滝は国道からも見えて、ちょっとした景勝地にもなっています。しかし、昨年のGW以来、再びこの滝を訪れてみて、その豹変ぶりに愕然としてしまいました。
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 葵ノ滝はすっかり土砂に埋もれてしまい、その前にあった釜が消失するどころか、葵ノ滝自体も埋もれてしまって、半分くらいの高さになっていました。振り返ってみると、熊野川の対岸には、右の写真のように山が崩れて大きな滝が出現しています。
 

 この滝は通常は国道をしばらく歩いた所から始まる山道から高巻くのですが、簡単そうなので直登して超えることにしました。
 
 コージがリードを担当して登り始めますが、出だしから人工登攀が入り、以外と易しくはありません。テラスに出た後、カンテを登って落ち口に出ます。
 
 葵ノ滝を超えると、谷はゴーロ帯になっていますが、しばらく進むと夥しい土砂に谷が埋めつくされていました。どうも左岸の枝沢の斜面が崩壊していて、そこから土砂が流れ込んでいるようです。
 
 
 
 
 枝沢が入る度に、そこから夥しい土砂が流れ込んで谷を埋め尽くしている、そんな風景が続きました。

 
 突き刺さった丸太に、崩れた建物のような石積み。まるで戦場の後に立っているような殺伐とした気持ちで溯行していきました。
 
 
 

  しかし、第一支谷が入ると、谷も元の姿を取り戻し、綺麗なナメを連ねて、私たちを喜ばせてくれました。
 
 「このままずっと、そうであって欲しい・・・」そう願いながら溯って行きましたが、第二支谷を合わせた先から、再び谷は荒れ始めました。
 
 第三支谷が入ったその後、本谷には白竜ノ滝と呼ばれる滝が現れるはずなのですが、私たちの前に姿を見えたのは、貧相なスラブ滝です。
 
 
 
 
 
 確かに周囲は広いスラブ壁に囲まれて、印象的な滝ではありますが・・・。その時はその滝が白竜ノ滝だと疑わずにいたのですが、あまりにも姿が違い過ぎます。私たちは違う枝沢でも溯行していたのでしょうか?しかし、一体どこを???
 
 

 ここは私がリードで右手の壁に取り付きます。バンドに出て、そこからは立ち木をモンキーで頭へと登り出ました。しかし、その上にもスラブ滝が続いているので、再びザイルを伸ばして、そのスラブ滝を超えたところで、ピッチを切りました。
 
 そこは二又になっていて、正面と右手から、いずれもスラブ滝が掛かっていました。水量が多そうなので、左手の沢に入ったのですが、スラブ滝を二本超えると、途端に谷が土砂で埋め尽くされていました。両岸の斜面が崩壊して、そこから流れ込んでいるようです。
 
 
 
 先程の正面の谷に引き返したい気持ちを堪えて溯っていくと、やがてナメが現れて、それが延々と続いた後、トユ状となって、いつしか谷はルンゼのようになっていました。二又となったところで、左も右も水がなくなり、谷はあっけなく終っていました。やはり白竜ノ滝と思しき滝の上の二又の正面の谷が本谷だったのでしょう。
 
 尾根に登り出ると、尾根上に続く明瞭な踏み跡を辿って白見山に立ちます。山頂からは熊野灘を見渡すことができて、急登に耐えたご褒美です。
 
 後は登山道をそのまま下山するだけなのですが、途中で右手に分ける道に気付かず、そのまま北東尾根を辿ってしまい、最後は急斜面を降りて、フェンスの下から国道に潜り出ることになりました。
 
 
 
 

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