ようやく連休を頂き、5月14~15日で、兼ねてから温めていた
竜口尾根南端から荒谷を繋ぐ、バリエーションを楽しんできました!
坂本貯水池から竜口尾根を望む。
竜口尾根は、一般には西大台の逆峠から又剣山~荒谷山にかけての尾根筋を言いますが、実際には、坂本貯水池にその末端が沈むまで、更に南に尾根は伸びています。
その尾根筋はまさに“竜”の“口”のようにギザギザに切り立ち、沢山のピーク&ギャップを連ねていて、東ノ川や西ノ谷の溯行時に目にして以来、ずっと心を捉えていました。
P5付近から西ノ谷・不動滝を望む。
まず、坂本貯水池を渡って竜口尾南端に取り付きます。最初は植林も見られる尾根を淡々と登って行くと、やがて岩稜帯になります。
竜口尾根南端は、地形図に記された784mのピーク(P1)から、ザンギリ林道まで、20ものピークを登り降りするハード&タフなルート。特にP4~P9(荒谷山ジャンダルム)間は切り立ったナイフリッジの登高で、ルートファイが肝心です。
竜口尾根P6~P8にかけての岩稜。
荒谷山ジャンダルム(P9)以降になると、一旦、尾根はなだらかになります。
荒谷山1267mピークから再び岩稜となりますが、ここからはよく踏まれています。
初日は、ザンギリ林道で幕営、翌日は荒谷を下降しました。
栃の巨木。
林業が盛んだった頃は、多くの人に踏まれた谷筋ですが、今やダム湖に閉ざされ陸の孤島と化し、樹齢数百年もの巨木たちが佇む、原始の森が残存していました。
鎮守する巨杉。
出合に降り着くと、後は湖岸をトラバースして行くだけなのですが、これが思った以上に、長かった・・・。大体、使えるのですが、ガレや沢が入る度に寸断され、藪との格闘を強いられました。
台高の秘境ともいえる竜口尾根南端と荒谷を繋いだ、今回の旅。
沢では尾根は単なる下山の手段に過ぎませんが、沢と同じ比重を持って尾根も楽しめるバリエーション・ルートを創出できたのではないかと思っています。