毛無沢手前の第二の雪渓。
お盆休みを前倒しして取って、8月5~7日で、朝日連峰の荒川に行ってきた。
朝日の谷に入るのは、八久和川に続いて二度目だが、荒川も素晴らしい谷だった!
ただ、雪渓に音を上げて、曲滝上で敗退することになった。
【日程】2019年8月5日~7日
【場所】朝日連峰・荒川(中俣沢を計画するが、曲滝上で敗退)
【メンバー】シブ&コージ
【天気】三日間とも晴天(夕立もなし!)
前夜、高速を走り、仮眠を取りつつ12時間のドライブで、いざ、朝日連峰へ!
林道に入るや、車は黒い陰に取り囲まれる。メジロ(アブ)の群れだ。
車内で準備を済まし、8時過ぎ大石橋を出発。
朝日名物のワイヤー吊り橋。
大玉沢出合までは登山道を歩く。
関西の山と違って、森が濃い。ブナの巨木が、深い影を落としている。
吊り橋を四つ渡るのだが、ワイヤーに丸太を渡しただけのもの。ワイヤー切れていたり、
板がなかったりするものがあって、怖かった。
大釜6m。
朝日の山を見上げてながら・・。
入谷するとしばらく広い河原を歩く。奥深く展開する、すんばらしぃ朝日の山並み!植林など一切目に入らない、完全なる自然林。見ているだけで飽きないのだが、さっそくメジロの大群に取り囲まれる。
服の隙間や、薄いところを狙って刺してくる。
藪蚊の被害を合せれば、今回、各自100箇所近くに及ぶだろう。
ナベクラ沢出合先の淵。
滝沢出合付近のナメ。
大釜6mは左岸をトラバースしたが、右岸の方か良かったか?
ナベクラ沢出合を過ぎると、淵が現れ、待ちに待った初泳ぎ。とっても気持ち良い。
滝沢出合が近づくと、谷が迫って、廊下となる。
ナメ滝を右岸バンドから越えた先で、谷間に冷気が漂って、嫌な雰囲気だなと
思っていると、恐れていたものが。
滝沢出合先に現れた雪渓1。
普通なら何気なく通過できる小滝なのだが、そこに不安定に掛かるスノーブリッジ。下を潜るのはもちろん、脇を通るのもリスキー。
戻って、右岸のバンドから高巻くが、草付きが悪かった。
雪渓の高巻き。
ようやく樹林帯に辿り着き、ひと心地付くが、下降地点を探しにトラバースしいくと、ふと、谷の先に更に大きな雪渓の存在にあることに気付く。
谷に戻っても、ヤツが待ち構えている。
毛無沢手前、300mのナメの掛かる枝沢出合付近。
兎に角、前に行ってみようということで、近づいて見ると、左岸から
簡単に雪渓上に乗れそうということで、一安心。しっかし、その雪渓には、
クレバスが入っていた。ヒヤヒヤしながら、通過する。
廊下となる。
曲滝30mは迫力ある。
まだ残雪深い毛無沢を見送ると、再び谷は廊下となり、曲滝の登場。
周囲の岩壁といい、水量の豊かさといい迫力ある滝だ。写真より、
実物の方が絶対、凄い。
曲滝の頭。
待ちに待った焚火。
曲滝は右岸1ピッチで高巻くが、そんなに易しくはない。
滝の上には、大岩の傍に砂地があり、そこが今日の幕営予定地。
谷の先を見ると、スモークが掛かっており気になって見に行くと、
またもや雪渓が。小規模なものだったので安心して、タープを張ったが、
焚火に当たっていると、大音響が・・・。まさかの雪渓崩壊。
濁流が押し寄せ、折角熾した焚火がみるみる浸水していく。
幸い小さなものだったので、タープに及ばす、気を取り直して、
再び焚火を囲む。
昨日崩壊した雪渓。
右岸の台地から巻く。
4時過ぎに目を覚まし、焚火を熾す。ラーメン食べて、6時前に幕営地を出発。
さて、あの雪渓は・・・?右岸に台地があったので、そこから巻くと楽に通過することができた。
しかし、谷に降りると、スモーク漂い、すんごく嫌な予感。居てるのは、もう分かってますと、進んで行くと、はい、出ました、第四の雪渓が。しかも、
今回のは、下は潜れんし、上にも乗れずで、しかもデかくて、タチが悪い。
綾滝前に現れた第四の雪渓。
高巻くとなると、左岸からか?しかし、ザイルを伸ばしてのシビアな高巻きとなりそうと分かると、ここで私の心が、とうとうプッツンしてしまった。
持病の腰痛に耐えてここまできたのだが、この先待ち構えるものを乗り越える気力も体力も自信が持てなくなり、敗退という結論に。もうやはり若くはないのだと、
しみじみ実感する。
谷を引き返し、河原に出たところで、タープを広げ、
今日一日は釣りとお昼寝だと、気分を切り替える。
エサは現地調達で、トンボやバッタを捕まえる。寸でのところで、
バラしてしまったが、イワナを釣り上げた時は大興奮。これもいいものだな、と。
引き返すことになってしまったが、本当に朝日の沢は素晴らしかった。
また、違った形で再訪してみたい。
雪渓は、谷で会いたくないもののナンバー2です。
(一番は、熊です)。
8月は、やっぱり早かったのかな。
雪渓は嫌ですよね~ 実は、最初は真川・鳶谷を計画していたのですが、雪渓あったらヤダねってことで、岩井谷行ってきました。ただ、北アは稜線見ても雪渓はほとんどありませんでした。