30m大滝前にて。
【日程】 2014年7月6日(日) 日帰り
【場所】 大野川・釘抜谷
【地形図】 「風屋」
【天候】 曇り後雨
【メンバー】 Hさん、シブ&コージ
道の駅十津川郷でHさんと朝6時に集合。国道169号から425号に入り、更に大野の集落に向う道に入る。片川の集落を過ぎると、対岸に釘抜谷が入る。出合付近の小さなスペースに駐車し、入谷。
三段の滝の下段部。 5m滝は突っ張りで。
小滝を数個こなすと、5m滝は突っ張りで突破。5m滝上はナメとなって続いていて右岸の岩棚をトラバースして越えます。次の釜を持った7mは、傾斜があるのでザイルを出すことにしました。釜をへつり、水流左手から取り付き、直登します。新人のH君、足元はまだ覚束ないですが、ガンガンついて来てくれるので、こちらも遠慮しません。6m滝をシャワーで越えると、前方が開けて、30m大滝が現れます。
まず、滝下に立って観察しますが、水流右手の壁を登っていけそうです。でも、装備も足りないし、まだ先もあるので、巻くことにしました。またオフでも登りに行ってみたいですね。
巻くとするなら、右岸からのような気がしますが、コージの判断で左岸を選択。一旦、左岸を巻き、バンドを辿って大滝に接近することにしました。
ザイルを出し、コージがリードでバンドを辿って探りに行きますが、頭からの数メートルは傾斜があって、「どうかな?」という感じです。しかし、コージは見事にここを突破。Hさんが次に登り、最後の私は回収に回ります。
大滝の頭に立ったものの、これで終わりではなく頭の上には6mの斜滝が続きます。両岸、抉られた壁になっているので、この滝を登らなければ、引き返すしか術がありません。
バンドを探りに行くコージ。
見事に大滝頭に立つことができました。
ここは水を向けられた私がリードします。傾斜はないのですが、スタンス・ホールドが細かくて、なかなかシブい。一度、足が滑ってスリップしましたが、二度目の正直で、何とか突破。なかなか難しいのですが、Hさんも何とか登ってきてくれました。
裏見の滝10m。
大滝の上は河原になっているので、ここで休憩を入れます。行動食を摂ったり、トイレに行ったり、30分ほど休んで出発。
出発して、すぐに四段3m滝、小滝の後、トユ状滝が続きます。谷が緩く右に曲がった先に、漏斗のように水を落とす滝が掛かります。裏見となった10m滝で、右岸を巻くことにしました。
左岸から枝沢を迎えると、ゴーロとなって伏流となります。大岩が左脇に横たわる5mの涸れ滝を越えると、今度は35mの大滝が姿を現しました。両岸にはが発達していて、高巻きになりそうです。右岸には急傾斜のルンゼが入っているので、左岸を巻くことにしました。
左岸の斜面を登って行くと、壁の切れ間があり、ここを縫っていけば頭に出られそうです。ザイルを出して、ここは私がリードしますが、踏み跡があって、誰かここを登ったという気配に満ちています。一気にザイルが伸ばせないので、途中のバンドでピッチを切り、コージにリードを交代して、2ピッチで頭に降り立ちました。
30m大滝。
大滝を高巻いて、ほっとしたのも束の間、二条12m滝がすぐに控えます。巻くのは簡単なんですが、「ここも楽しまないと!!」と、ザイルを引っ張り出します。水流右手をトラバース気味に登って越えました。12m滝上には4m滝が続き、ここも直登しました。
しばらく進むと、両側狭まってミニゴルジュとなります。入口の滝は登ったものの、それに続く6m滝は右岸からあっさり巻くことにしました。6m滝に続くナメの上に降りました。
両側狭まった、ミニせっついさんのような行合を通り過ぎると、河原となります。辺りは植林で間伐材が谷間に転がっていて、滝場はもう終わったようです。もう見所がないので、ここで溯行を終え、左岸の斜面を詰めることにしました。
登って行くと、仕事道が横切っていたので、これを辿ることにしました。この仕事道は、釘抜谷の下流方向に伸びていましたが、尾根に出たところで、その尾根を辿って登っていました。
その尾根は下山予定の左岸尾根の派生尾根のようで登って行くと、広い尾根に出ました。尾根の向きを確認後、尾根上の明瞭な道を辿って行くと、いつしか釘抜谷側へと降りて行き、最初の大滝を脇に見ます。
出合まで山腹を巻いた後、大野川本流左岸に片川集落に向かって続いていますが、対岸に自分たちの車を見付けたところで本流を渡渉して、戻りました。
大野川の釘抜谷は、期待した以上に登れる滝が多くて、楽しい谷でした!
写真協力:Hさん