宮川・不動谷~奥不動谷

5月16~17日、宮川の不動谷に行ってきました。

秘瀑・不動滝に、ダムマニア憧れの不動谷ダム、そして大台の歴史を偲ぶ森林鉄道と秘境・奥不動谷・・・台高の“ロマンチック・ルート”を辿ってきました!

 

 

【日程】2018年5月16日(水)~17日(木)

【メンバー】シブ

【場所】台高山脈 宮川・大杉谷支谷・不動谷~奥不動谷

【天候】二日とも晴れ時々曇り

 

昨年の鯎谷より密かに心を温めていた、宮川・不動谷溯行。

走り梅雨なんて気象予報士はテレビで言っていたが、前線の北上で上手いこと晴れのチャンスが訪れてくれました~!

 

大杉谷登山口に駐車し、登山道を歩きます。

6時に到着したけど、平日なのに一台しかスペース空いてませんでした。

6時半過ぎ出発。

千尋滝とか猪ヶ淵とか、ニコニコ滝とか・・大杉谷の名所を眺めながら、約3時間ほどで不動谷出合に到着しました。

 

登山道から離れ、大杉谷を渡渉して、不動谷に入谷。

谷は、大岩がゴロゴロしています。

 

大きな釜を持った10mくらいの斜滝の登場!

両岸の壁は立派で、巻くしかない感じです。巻きは~~そこしかないところを巻きました。

 

 

 

谷間はこのような巨岩が行く手を遮ります。

岩間を縫って進むことができなければ、ザック荷揚げし、ボルダリングで這い上がることになり、なかなか捗りません・・・・。

 

 

 

両岸の壁が高くなり、前方に水煙舞い流れ落ちる滝の姿が見えます。

ようやく不動滝の登場!

60mあるらしいです。

上流にできたダムの為に水量が減り貧相になったと『秘瀑』には書いてありますが、紀伊半島大水害後、ダムが埋まり、かつての水量を取り戻した、と聞いています。

 

不動滝右岸の壁は、このような垂壁で、全く手に追えません!

左岸はブッシュがちですが、高さは更にあります。

ザイルなしで巻けるかどうか心配でしたが、何とかフリーで行ける弱点を見付けることができました。

 

不動滝頭に立ったものの、しかし、大釜備えた6mが、立ちはだかります。

戻ったとしても、あの壁を巻ける気はせず、ここは泳いで登ることにしました。

 

一回目は失敗したのですが、ザックを荷揚げして這い上がることができました。

レンズ曇っています・・・。

 

弥五兵衛谷を過ぎて、悪場を脱した感があったのですが、、、

この岩小屋持った5mは、人工突破となりました。行った人だけ知っている・・・(^^;)。

 

河原を歩くと、不動谷ダム。

不法侵入者発見・・・?!上がって施設を横断していると、上空をヘリが飛んで行きました。

 

砂利だけだと思ったけど、ダム上部には、水が溜まっていました。

泳がなあかんかな、と思いましたが、何とか胸までの渡渉で済みました。

 

後は、幕営地を探しながら河原を歩きました。

流木が沢山ある、いい場所を見付けたので、そこでタープ張ることにしました。

 

 

 

 

翌朝は、焚火も止めて5時半過ぎに出発。

徒渉を繰り返し、河原を進みます。

 

水本谷出合にある不動谷造林所。通称“ロクダイ”と呼ばれています。

夢水さんが、昔、ここの草地で白いバレーボール大のものが転がっているのを

見付けたという話は、わらじの間で有名な話です。

今は、倒壊していて風雨を凌ぐことはできません。

 

 

ワル谷出合まで、延々、河原が続きます。

水量は多く、小滝があると、このような淵を作ります。

 

杉又谷を右岸に見送り、いよいよ奥不動谷。

台高でも僻地にある奥不動谷を訪れるものは少ないようです。

奥不動谷に入ると、谷は薄暗くなり、地図では分かり難いですが、頻繁に蛇行を繰り返します。

屈曲点には滝場が現れ、次は何が出てくるのかな~と、足が赴きます。

 

台高主稜も近くなったところで、この30mの登場。

わらじの古い記録では杉又谷を詰めているので分かりませんでしたが、

まだ、こんなのがあったのですね。

30mの上はゴルジュとなり、滝を連ねています。

「う~ん、面倒やぁ!」と、一気に二又まで巻いちゃいましたけど。

 

 

二又は、右を進みました。

このような小滝もありましたが、やがて水切れとなります。

いつになっても、楽じゃない詰めを経て、稜線に立ちました。

 

父ヶ谷の高から東に派生する尾根を辿って、中井高が合流点となる、鯎谷右岸尾根を目指します。

途中の尾根筋には岩稜帯もあり、巻いて進みました。

 

中井高の三角点を過ぎやがて尾根上には、巨大な建造物を見ます。

詳細はここでは書きませんが、宮川第三発電所の施設のようですね。

足元には大杉谷の流れを見下ろすことができました。

今まで色んな谷に行ってきましたが、今回も心に残る沢旅でした!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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5件のコメント

  1. 懐かしく拝見しました。往年のアマゴ釣り師です。
    昭和50年頃から平成初めまで通い詰めた思い入れの渓です。
    当時は不動谷小屋は無人でしたが管理はされており、原木搬出の軌道跡は
    歩行できるところもありました。
    上流部の渓相は穏やかで、アマゴの聖地でした。

  2. 懐かしく拝見しました、かってのアマゴ釣り師です。
    昭和50年頃より平成初めまで通い詰めました、最初は父ヶ谷より山越えで、途中からは
    大台林道で堂倉、西ノ谷を経て車で不動ダム近くまで入れました。当時は不動谷の小屋も
    無人ではあるが、管理されていました。アマゴの聖地で渓相も上流部は穏やかで思い入れの深い渓です。

    • 市野さん、初めまして。

      通っていた当時は、きっとアマゴが多かったんでしょうね。
      私は行った時には魚影は全くなかったですが。
      入谷し易かった時に、乱獲されたんでしょうか。

  3. 大杉谷の不動滝、一度は見てみたい滝の中の一つです。
    台高のロマンチック・ルートは、私の体力では難しいですが、
    機会があれば、是非行ってみたいです。

    • 返信遅くなりました。

      不動谷は水平距離が長いけど、詰めは1300m足らずの稜線なので、
      体力はそれ程いらないと思いますよ。